第3話

「ああ、まぁな。 いつも愛想振り撒いているけどよ。 ホントはすげぇ、アイツ等の存在がうぜぇって思ってるんだからな」


 そうため息混じりで宗太は話す。


「はぁ……まぁ、確かに……そうですよねぇ。 気が散って仕方がない位ですもんね」


 確かに雷人もうざいとは思っていたのだが、流石に宗太の前ということもあってか、とりあえず曖昧な返事を繰り返す。


「どうにかなんねぇかなぁー……俺、女の子には興味ねぇんだよなぁ」


 ……と、そう口にする宗太に雷人は口には出さなかったが顔にはガッツリと目を丸くしたような表情を出してしまっていたらしい。


 まさか宗太までが女の子に興味無いなんて、雷人は自分だけだと思っていたのだが、どうやら今の一言で宗太も女の子には興味がない感じで、いや今は試合が近いから気が散るから、あんなことを言ったのかもしれないのだが。 でもきっと多分そうだ世の中はそんなに上手くは出来てないだろう。 雷人は今までいい方へと考えていたのだが考え方を頭を振って戻す。


「……ん? どうしたんだお前。 頭なんか振ってさぁ」


 丁度、雷人が頭を振ったとこを宗太に見られてしまったらしく、


「あ、いや……イメージトレーニングをしてたんですけどー。 頭ん中で宗太先輩と俺とで違うサイン出してしまったのでね。 ついつい、頭を振ってしまったんですよー」

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