第2話
雷人はピッチャーである宗太先輩と一緒にキャッチボールをしながら最後の念入りな調整を繰り返していた。
宗太という人物はピッチャーでキャプテンでもあった。 雷人にとって憧れの先輩でもある。
宗太は雷人とは違い背も高く今でいうイケメン系な顔で女の子にモテモテで人気のある人物だ。
宗太が校庭で練習をしていると柵の外からは黄色い声が校庭いっぱいに聴こえて来る。
たまに女の子の声が煩くて練習にならない時があるのだが。
「宗太先輩! 頑張って下さいね!」
まただ。 気が散る程の黄色い声にそろそろ雷人は我慢の限界に来ていた。
「おーい! 雷人!」
キャッチボールをしている途中で宗太は雷人に呼び掛けてくる。
「なんですか? 宗太先輩」
雷人は呼び出され今まで投げていたボールの手を休めて宗太に近付くのだ。
「なぁなぁ、マジ、アイツ等うざくないか?」
宗太の口から意外な言葉が出てきて、雷人の方は一瞬、言葉を詰まらせるのだ。
「……はぁ。 まぁ、もしかして、そこは宗太先輩もそう思ってたんですか?」
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