第5話「ハーレム作りてえ!!!」
「今日はありがとうございました」
「また来てくださいねー」
女性美容師に手を振られながら、俺は美容院を後にする。
『コミュ強』のスキルのおかげか、美容師さんとかなり会話が盛り上がった。
といっても美容師さん元々のコミュ力の高さもあるんだろうが。それでも今までの俺では考えられないほどのグッドコミュニケーションだった。
……俺、妹以外の女性とあんなに会話したのは始めてかもしんない。
あの美容師さん中々に美人だったし、若かったし……これからはあの美容院に通うのもありかもしれないな。
「っと、いかんいかん」
本来の目的を忘れてしまう所だった。
美容院に向かう途中と、美容院の中。
その間に、多くのスキルを閲覧することができた。
中でも俺が良いんじゃね?って思ったのは次のスキル。
――――――――――――――――――――――――
『英語』
「英語の読み書き、理解、会話ができるようになるスキル。『熟練度』が増加するほど難しい英語も理解・使用できるようになる」
――――――――――――――――――――――――
『記憶術』
「見聞きしたものを頭に残ったままにしやすくするスキル」
――――――――――――――――――――――――
『魅了』
「目を合わせることによって相手に恋愛感情を芽生えさせるスキル。念じることによってある程度芽生えさせる感情を変更させることが可」――――――――――――――――――――――――
上二つは習得してるとテストのときとかに無双できそうだな。
ちなみに『英語』の項目にある『熟練度』というのは、文字通りそのスキルのレベルを表している。
『熟練度』が高くなるとスキル名のあとに★がついたり増えたりするようだ。
つまり『英語』の熟練度が高かったら『英語★★★』みたいなスキル名になる。★は3つが最高らしい。
んでんで、一番下のスキル『魅了』についてだが。
これはその……対人関係を円滑に運ぶために必要そうだな!
決して女子に『魅了』を使えば俺モテモテ、ハーレム作ることが出来んじゃね? って思ったわけじゃないからな!
「…………」
ごめんなさい嘘です。『魅了』のスキルでモテてぇ。
一応、俺も年頃の男子高校生だからな。
そりゃあ一度や二度くらいモテモテハーレムに憧れますよ。
ということで『
「っと、流石にそろそろ身体が重くなってきたな……」
魔力が枯渇しているのが感覚的にわかる。
本当は『英語』と『記憶術』のスキルも追加したかったが……この調子だとできそうにないな。
昨日はもっとポンポン『
どうやら同じ『
まだ使用回数が少ないので正確な情報は分からないが、俺の推測だと消費魔力量はこんな感じ。
・『スキル追加』消費魔力約20~40(平均30)
追加するスキルが自分から縁遠い程必要となる魔力量は上がるみたいだ。
恐らく俺が『魔法』を習得できなかった理由も、俺が魔法と縁の無い生活を送ってきたから……なのかな?
もしかしたら魔法を見る機会があれば習得できるようになるかもしれない(まあ、そんな機会ないだろうけど)。
・『スキル削除』消費魔力 1~10(平均5)
こちらはスキル追加と反対に、消すスキルが自分と縁深い物ほど消費魔力が多くなる。
っといってもスキル追加と比べれば消費魔力はかなり少ない。
・『ステータス閲覧』『データ閲覧』消費魔力0
『
つまり見放題。最高かな?
『
一刻も早くトライしてみたいけど、今は魔力がねえしな。ステータスを開いて確認してみたけど、今の魔力は10しかない。
「そりゃ今日だけで4つもスキル追加すればなあ……」
今じゃ『スキル削除』も一、二回しかできやしない。
とりあえず、今日これ以上『
さっさと家に帰って、ぐうたらな時間を過ごしますかな。
なーんて色々考えながら帰り道を歩いている……その途中で。
「や、辞めてくださいっ! 警察呼びますよ!?」
「ぐへへ……いいじゃねえか嬢ちゃん。そのいい身体、俺にも少し触らせてくれよ……」
耳に聞こえてくる女と男の声。
この感じ……女が男に襲われているのか!?
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