第2話 クラス代表選抜戦!切り札は蒼転寺式鏡分身!!!

前書き


15cm級ホビーマシン装狂演譜


様々な武器や装甲を取り付け


ライバルに差をつけろ!!


惑星防衛機構より発売予定!!


純度100パーセントの百合物怪文書です


本文


今日も朝が来た


クローンやら試験管べビーによる


人員確保と倫理観の崩壊、


家の壁すら広告で覆われた


この惑星は労働なんてしなくても生きていける


にもかかわらず学生は


学校なんて旧時代の遺跡に幽閉される


オンライン授業なんて逃げ道は、


学園の「天災」蒼転寺ランさんが許さない


その天災は朝弱い




ー通学路ー




いつもどうりクラシックを流し


航空ドローンで蒼転寺さんを運ぶ


彼女のほうが年上ではあるが


犬の散歩のような画だろう


緑髪のポニテで眼鏡、


ホクロが目元にあるのは最近知った。


スタイルは私よりほんのちょっといい。


航空ドローンが悲鳴を上げる程度には。




ーイクシア学園高等部2年教室ー


教室に着き蒼転寺さんを解放する。


「あれ?りえせんせーおはよー」


私の赤毛のツインテールを触りながら


幼児退行でもした蒼転寺さんに


パック型のゼリージュースを渡す。


10秒で食べれないから、


私はちまちま飲む派閥だが。


あと私は先生でもないし年下だ


飛び級で同じ学年になっただけだ




「じゅぞぞぞぞ、ふう、ぷくー」


凄い勢いでゼリーを吸い込み一息ついた後、


凹んだパックを膨らませる


もう一度言おう。私のほうが年下だ。


年上は食べ物の容器で遊んでいい理想郷はない




またなんかやってると、クラスの面々は日常に戻る。


いやおかしいでしょ。


幼児退行ぞ!こんなの保健室送りっしょ!!!




ホームルームの鐘が鳴る。


学生にとっては戦いのゴングだ




青髪ショートの委員長兼生徒会副会長


カトレア・リゾルートは教壇に立つ。


彼女の愛用してる


承認用巨大エンターキー型クッションは


ストレス解消アイテムの一つだとか。




生徒会への要望はデジタル書面で、


紙を採用してないため環境にやさしい


ドゴォという音が10秒ごとに鳴り響ても


クラスの風物詩としてスルーされる






「きたる1月!!学園祭クラス代表の


2名の選抜試合を開催する!!!」ドン


ドンという音がしたが彼女がくせで


机を殴っている。パワハラではない




「クラス最強の蒼転寺さんは決定。


異議申し立てはある?」ドン


「ていあんはありまぁす」


当の本人が挙手する。しまった。


今の時間は蒼転寺さんが覚醒してない。


「わたしとりえちゃんでぺあをくむのー。


それいがいはかえる」


蒼転寺さんの失言で、


全クラスメートが敵になったよ。いっぱいかなしい


「ならば赤毛の新入り、その期待に応えてみせよ!


バトルスタート。」ドゴォ




委員長さんが決戦の火ぶたを落とし


仮想フィールドが展開する


昨日の蒼転寺さんのシナリオ通りに。




「ルールは単純。一対一のトーナメント戦で


優勝が決まるわ。


ただし今回は緑の提案に嘘がないか


証明する模擬戦を行う」ドゴォ




委員長さんの怒りが一定値こえると


色で人を区別する癖がある


緑ってことは蒼転寺さんか




「赤毛と緑でチームを組み私たち全員と戦う。


これで文句はあるまい」ドン


赤毛って私か!!


「それでいいよー」


まてまて蒼転寺さん30人近くの相手は無謀が過ぎる




ー仮想バトルフィールド 火山地帯ー




「そうてんじらん、そうてんまる・しゃーぷ。


しゅっつじーん」


「はあ、クリエリエ、


クリエール・二式・ミラースライサー。作戦開始」


ため息も出るさ。模擬戦とはいえ。




時間は9時40分。


後20分耐えれば蒼転寺さんが覚醒する


一人で持たせられるかという疑問は


天災が行動で否定した




「それー☆」


人読みこそ使わずとも無邪気で


純粋な太刀は的確に数を減らす。


こちらは近接戦闘型の装備にしたのが裏目に出た


いや、乱戦ってわかってたら


遠距離のフルサーカス使うって!!




「おかしい、委員長さんが来ない」


蒼転寺さんが朝弱いことを知ってるはずだ。


全力の蒼転寺さんと戦うのが楽しみなのか?




「待たせたわね、リエさん」


急に口調が戻る。ちゃん付けではなく、


さんなのはクラスメートの前で、


デレデレな感情は見せたくないのだろうか。


「ええ、待ってましたよ。蒼転寺さん」ドン


委員長さんの口調も戻った。忙しいなこの2人




「カトレア・リゾルート、


嶽炎がくえん!!テイクオフ!!!」ドン


輸送ドローンから機体が切り離され、


地響きとともにエントリーした




委員長さんの機体嶽炎がくえんは、


量産機体をカスタムした整備士にっこり仕様で


巨大な2本の腕による床ドンが得意


脚部バランサーへの攻撃という


嫌がらせ機体といった感じだが、


彼女の普段のストレス発散の癖で


鍛えられた腕から繰り出される威力は未知数だ




当然だがこの機体は


蒼転寺さんも私も関与していない。


名前に濁点ついてるし。




「SPスキル大地の怒り!ドゴォ」


床ドンした委員長の周りに巨大な壁や


石の柱が現れる。




「ゴミを生むヒトの子らよ、塵にカエレェェ。」


ドゴァ、ゴヴァァ、ゴヲヲヲ


直訳するとニンゲン減ればSDGs


達成できるんじゃね?である


持続可能の文字は見えないらしい




「なに?動きが!!」


蒼転寺さんが警告する。


足だけじゃなく機体全体がダメージを受けている?


「いったん退却を」


私も同じ意見だ。しかし機体が動かない。


委員長さんのプレッシャーか?




「ゴミをポイ捨ては私刑、リサイクルしない者も私刑、


お手洗いで紙を無駄遣いも私刑じゃあああ」


ドンドンドン


独裁ってレベルじゃないぞ委員長さん、


あとトイレの紙はゆるして。




「一か八か、か。ソウテンマル・シャープ!


SPスキル人翼一体!!!イグニッション」


発動と同時に地面に剣を刺し、


鳥型のサポートメカを召喚する


「キィィィーーー」


「合体!!!ソウテンマルフォルテ!!!」


背中のバックパックにサポートメカが


取り付き完成した機体、、、


えーと、子供向け玩具もさ、


もうちょっとこうさ、変形しごたえってゆうかさぁ。




「蒼い嵐は時の転調、蒼転寺ラン参る!!!」


「てらの字はどおしたああああああああ」ドン


「ときの中にはいってるわ」ドヤァ


なんか2人って息ぴったりだよね。


You達結婚しちゃいなyo




あれ?と違和感が襲う


蒼転寺さんの機体にも微弱ながら


ダメージがある。飛んでるのに。




花火の音と一緒だ。あまりにも大きな音は


空気を過剰に振動させる


床ドンが発生源なのは確実。


でもそれだけでは、、、。


分かりそうでむず痒い。


テストでド忘れした時の感情




「蒼転寺さん、理科の実験で使った


U字の金属のアレってなんだっけ?」


「音叉ね。音叉A叩くと、


なにもしてない音叉Bが共振する、、、それね!!!」


間違いなく蒼転寺さんは要領がいい。


1の質問で10の回答が返ってくる。




「風がなければ嵐を起こせ。マッチポンプハリケーン」


大地x頌でできた岩の柱を、


回転しながら剣で切り刻んでいく


増幅装置としての


オブジェクト召喚がこのスキルの正体か。


委員長さんの反撃もむなしく、機体の自由が取り戻せた




「もうむりぽ」


蒼転寺さんが地に足をつく。ああ、そんだけ回転すればね。


「おろろろろ」


「蒼転寺さん?!!!!」


この人頭いいのに何でこんなことに。


出会った当初は


全知全能イケメンオーラ出してたのに!!!




「しょうがない、私が全力を出す時か」


切り札であるゲームコントローラーをスマホと接続する


「SPスキル蒼転寺式鏡分身、スタンバイレディ!」


ノルマはこの技の公開である。


昨日の蒼転寺さんも認証済みだ


「りえちゃげるううるるぐおぐ」


今日の蒼転寺さんはもうだめだ




「はったりで私たちに勝つとでも?」ドン


委員長さんが挑発する。それでも勝算はある。


後21人ぐらいならね




2本の剣を構え呼吸を整え、踏み込む。


ある一定の距離に近づいたとき、


委員長さんは床ドンをやめ


こちらを殴るプランに切り替えたようだ。


けれど。


「この動きは!!!」


委員長さんが気が付く。




「蒼転寺式も所詮は近接戦闘の一つ。


動きをデータ化すれば再現は可能」


わかりやすくいえば、


格闘ゲームみたいに


ボタン1つで


派手な動きができるのだ




ボタンごとに割り当てられた挙動を実行し、


必要に応じ私が攻め手を切り替える


本物と私で理論上2人の蒼転寺さんを


相手にする相手は気の毒だ




ついに委員長さんの嶽炎がくえんを


打ち取り勝ちを確信した。


のだが問題はここからだった。






「教育革命のときは来たれり、


来なさい!分校ぶんこうマーク1からマーク20!!!」


嶽炎の量産型とおもわれる


分校その数20。




こんなこと考える人物はただ一人。


委員長さんの妹にして機械部所属キキョウ・リゾルート


かつての私のクラスメートだけだ!!


「蒼転寺さん、にげるんだよぉおおおおおおお」


「大丈夫、きれいな体にあっ♡ぐろろろろ」


このあと惨敗した私たちは、


蒼転寺さんの夢の欠片の掃除をしました




次回予告


「あなたは束縛するタイプ、


私はスマホで位置情報監視するヤンデレね」


「おかんか!!!」


次回「紅と紫、激突する双璧!!!」


クリエール、ラグストーム開園!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る