装狂演譜(そうきょうえんふ)クリエール ー理性崩壊百合物マシン対戦ー
漢字かけぬ
第1話15cm級ホビーマシン装狂演譜
注意 いわゆる主人公無双ものではありません。勝ったり負けたりして成長し青春を駆け抜ける
2500年代の惑星コーダのお話です
15cm級のロボット素体に武器や装甲を取り付け
ライバルたちを打ち倒せ!!
装狂演譜!!!
惑星防衛機構より発売予定
装狂演譜(そうきょうえんふ)クリエール
第1話 15cm級ホビーマシン装狂演譜!!
1人の科学者により倫理観が破滅した世界
寿命が短いからと言ってxy染色体を滅ぼし、
クローンやら、試験管ベビーなんて作ったものだから、
AIが暴走し人類は奴隷のような生活、、、
なんてことはなく
せいぜい家の壁から歴史的建造物、果ては航空ドローンにまで
広告が載せられている程度だ
惑星全体が宣伝対象となり、広告費で人々は労働から解放されたが、
今日も今日とて変わらぬ学園生活
ニンゲンはいまだ牢に捕らえられた咎人だ
始めまして。私はクリエ・リエ。地の文も兼任しているダウナー系少女。
特徴は赤色の大きなツインテールで頬に絆創膏。
名前の由来は創造クリエイトらしいです。
ー学園の通学路ー
周りの安全のためクラシック音楽を流し航空プロペラドローンで先輩を吊るし、
諸悪の根源を運ぶ。(某映画が元ネタなのは言うまでもない)
彼女は蒼転寺ラン。緑髪のポニーテールで眼鏡。誠に遺憾ではあるがスタイルがいい
私に勉強を教え込み飛び級させた諸悪の根源
目立つことをせず、部屋に引きこもり、一人で家に住み老衰する。
そんな人生プランを破壊し、日の当たる道へ引きずり込む邪悪。
ー高等部2年の教室ー
教室に着き航空ドローンから蒼転寺さんを回収する。
毎日私の家を破壊するダイナミック不法侵入をしては、
夜9時には私の家で寝る。
彼女は学園で「天災」と呼ばれており無下にはできない。
蒼転寺さんの本領は朝10時を超えてからである。
学生ながら就職最難関の惑星防衛機構に内定しており、
アドバイザーとして学生課業もこなす
彼女が開発した技術は
1,人の動作をコピーする15メートルほどの人型ドローン
2,遠隔操作を可能とする双方向通信網
3,それらをベースとした15cmの競技用ホビーマシン装狂演譜
これよりも多く存在するが省略をする。
なぜこんなことになったのか、あるいは計算通りか?
ー過去回想 五月 イクシア学園購買部ー
時は少しさかのぼり5月、購買で人気のチョコチップチョコクリームパンを買おうとしたときだ。
人気商品故在庫は残り一つ。同時に手が届きその人と目が合った。
「制服のリボンの色的に先輩ですよね?どうぞ。私は別の食べますから」
誰にも興味がない塩対応。争いで目立つのはごめんだ。
次の日も例のパンは人気だ。購買には看板がかかっており品切れとのこと
「今日は2個買えたから一緒に食べましょ?」
昨日の先輩だ。溜息をつきその場を後にした。
ー高等部1年の教室ー
更に別の日。もはや恐怖を感じた私はコンビニ弁当を持参した。
悪意なんて慣れっこだが善意は恐怖を感じてしまう。
「リエ殿ぉ。手芸部の先輩からご指名いただきましたぁ☆」
彼女は同学年のキキョウ・リゾルート。サムライやらニンジャやら、
太陽系第三惑星の影響で言語が狂っているが、昔からの腐れ縁なので無視できない
しかし手芸部?帰宅部の私とは縁がないのに?
「リエ殿。先輩を待たせるとは士道不覚悟で切腹ぞ☆」
「今行きます」
考えてもらちが明かずドアに向かう。
開けた瞬間後悔した。例の妖怪パン女だ。
にやにやとしながらパンを渡そうとする、、、その手をはじきパンは地に落ちた。
しまった。ここまでする気はなかった。しかもドアは空いておりクラス中に見られた。
彼女は理解に時間がかかったのがしばらくフリーズした後予想外の挙動を見せた
ビニールで覆われてるとはいえ廊下で落ちたパンを食べ始め教室へ侵入した。
そして私の机の位置を聞き出し、何事もなかったかのように着席した。私の机に!!
「先輩、衛生面的によろしくないですよ?後そこ私の席なのでおかえり願いたいです」
一様丁寧に対応したつもりだが彼女のほうが一枚上手だった。
「2500年5月21日12時15分天気曇り。録画終了。
さて、この動画ばらまかれたくなかったら放課後手芸部まで来てね♪」
やられた!!!食べ物を粗末に扱った動画がネットに流出したら終わりだ!
しかも目撃者はクラス全体と来た!!!
「リエ殿、山吹色の菓子をもっていくのが賢明かと」
キキョウのいう通りだ。また私はミスをしたのか。
放課後最速で手芸部部室に手紙を張り付け箱菓子を買いに行く。
帰宅部で鍛えた足で自転車を駆り30分後には再び目的地に着いた
ー手芸部 部室ー
「あの、すいません。手芸部の先輩で緑髪で眼鏡の方はいらっしゃいますか?」
いつものダウナー口調ではない真心こもった言葉だ。
しかし返事はない。
「留守なら入りますよ?」
声がいら立ってしまう。手紙には謝罪と直接出向くことを書いたのだ。
ドアを3回ノックし失礼しますと形式上のあいさつをした後部室に入った
なんの変哲もない部屋だが演劇部で使うであろう衣服、そして授業用モニターには
納期まであと10日!!!と書かれていた。
そんな中、いたんだよ。例の先輩が!メイド服で!!部屋の掃除を!!!
「あら?いらっしゃいませご主人様。ようこそ手芸部へ」
スカートのすそを上げ会釈する先輩。謝罪に来たのに歓迎されても困る
「謝罪しに来ました。本日は申し訳ございませんでした」
サムライ国式土下座をして菓子箱を相手に渡す。屈辱であるが穏便に済ませる最良手
「おもてをあげい!誠意がこもってない!やり直し!!」
妖怪メイドパン女は一喝しびしっと指をさす。このひとスパルタだ。
「誠に申し訳ありませんでした」とおでこをこする
「ちがぁう!そうじゃない!!」
妖怪スパルタパンメイドは衣装がかけられたハンガーケースから一着取り出し
「許してほしいにゃん☆ご主人様?と上目づかいで!!!!」
それは謝罪なのかという疑問は置いとき初手土下座よりも屈辱である一手を展開する。
この人が上司になったらパワハラせずに精神崩壊する社員が増えるぞ!!
「主導権がそちらにある以上仕方ないですね。手伝ってもらえますか?こんな服着たことないので?」
言ったはいい物の、鼻息が荒いメイドパンは目を輝かせる。
「ゆ、許してほしいにゃん。ごしゅじんさま?」
着替えを終え懺悔をする。
「許す!!!!」
妖怪メイド服着ろはスマホのデータを削除して私に見せた。
「さて、あなたを呼んだのはほかでもない」
某指令のように手で口を隠しているように見えて、鼻血が見えないようにしているだけだった
「1月のイベント。惑星防衛機構主催の文化祭をご存じかな?」
「あのっティッシュどうぞ」
2人のメイドさんが惑星防衛などと物騒な単語を話す手芸部はうちだけだと思う
「こほん、その装狂演譜大会で私とペアを組んでほしいの!!」
机を揺らすほど前のめりになって彼女は叫ぶ
「いや、学年違うし、何より何故私?」
「あなたの過去を職権乱用で調べさせてもらったわ。クリエリエ。イクシア学園高等部1年。
特徴は巨大な赤毛のツインテールそして頬に絆創膏。
移動手段は自転車で太ももとお尻は華奢な体に対してご立派。
独学で装狂演譜大会に入賞した鬼才。またの名を紅の双璧くれないのそうへき。」
「私が住み込みであなたに勉強を教え飛び級させる!これで同学年ペアができるわ」
職権乱用メイドはやりたい放題、言いたい放題だ
「もし断ると言ったら?私は目立つのは嫌いだけど?」
「いいえ、リエさんに逃げ場はない。そのためにこの学園に来たのでしょう!!」
スマホを取り出し指パッチンをして仮想バトルフィールドを展開する。
あらかじめ登録したキャラを読み込む簡素な戦いとはいえ、負ける気はない
15cm級の素体に武器や装甲が自動で装着される。
カシャンカシャンと小気味いい音がコンサートのように響く
ー仮想バトルフィールド 地上ー
「蒼転寺ラン、ソウテンマル・フラット、出陣をする!!!」
「クリエリエ、クリエール・フルキャノンサーカス、作戦開始!!」
旗を2個背中にマウントしたマントの3等身騎士ソウテンマルが海上の空母から、
光のレールカタパルトより人型のクリエールが飛翔する。
「あなたイイ趣味ね。機体名に濁音使わないなんて気が合いそうね」
悔しいが同意である。「う」にてんてんをつけたいとしごろじゃない。
見たところソウテンマルは刀2本の近接戦闘型、マントや旗は彼女の趣味か?
頭が大きめの3等身ロボというのか、無骨で可愛い系というのか。
だが旗はどちらかといえば戦国武将的な和風で、騎士甲冑は西洋では?
対戦相手の画面から割り出した機体特性を分析し、第3狙撃ポイントへ向かう
「さて、虎穴に入らずんば虎子を得ず。進軍しようか。
だが相手は中距離攻撃型とはいえ狙撃の可能性がある。
狙撃ポイントは4つ。当然罠もあるね。
けど一手遅いわ。
蒼転寺式電気火縄銃!イグニッション!!!」
独り言メイドさんよぉ、作戦が筒抜けなんだ。
簡易戦闘だから2人のメイドがスマホ持って対面してるんだ
会話なんて当然聞こえ、、、爆発音?
「私の理論が一つ。蒼転寺式電気火縄銃、いってしまえば金属製の旗をガイドにしたレールガン。
当然敵機体の物理的な移動の前に狙撃を妨害できる」
このままではまずい。あの人は作戦を意図的に公開することによって
こちらの行動を抑制する。おもえば廊下での出来事から相手のペースに持っていかれてる
「敵の位置は割り出せた。こちらのターンと行こうかな。
フルサーカス、スタンバイレディ!!」
6本のサブアームが銃を取り出し目標へ接近する。
両腕2門、肩キャノン2門、サブアーム6門の10の飢えた大蛇が牙をむく!
「SPスキル!!ラグストーム、開園」
SPスキル。ゲーム中1度の必殺技。
まさにビームの嵐。だがそれだけではない。各所にマウントされたミサイルポッドからもダース単位で弾を消化する
「これが噂のラグね。大量の武器でシステムに負荷をかけ動きを妨害する、、けどっ!」
そう叫びソウテンマルが刀を腰から抜き構える。まさか刀一本で切り抜けるのか?
たとえ装甲が厚くても理論上耐えきることは不可能だ。
しばらくの爆炎の後静寂が流れた。そして、、、。
残弾20パーセントを切り地面に降り立ったクリエールは、
ソウテンマルの残骸を見つけようとした
しかしソウテンマルは盾で攻撃を防いでいた。
「なんで?バトル開始時には盾も銃もなかったのに?
それにラグストームを耐えるなんて!!!」
私が狼狽する。ここまで焦ったのは久しぶりか。
「手の内はすべて明かしたのに、、、私を失望させないでよ」
溜息を吐きインチキメイドいや蒼転寺さんは語る
「まずこのマントはジャミング特殊金属と防火対策の複合装甲。
システムの穴をつくのはあなただけとは思わないで。
例えるならアルミホイルと防炎カーテンね♪」
いやアルミホイルにジャミング機能ってあったっけ?
「マントで銃や盾を隠してたってこと。リエさんの攻撃を誘うために」
「そして計画性もなくSPスキルを使い私の前に現れた。こちらのスキルも知らずに」
「ああ機体相性じゃないわ。私個人の洞察力ね♪」
間違いない、蒼転寺さんの真の実力は人読みだ
ゲームキャラからの作戦推測ではなく、私自身を攻略していたのか!!
「そして私のSPスキルはオート回復、あなたが臆病でなく、
すぐに私にとどめを刺せば違った結末を見れたかもね」
「弱者よ。遺言があるなら聞くけど?」
五体満足のソウテンマルがクリエールの首に刀を当てる
もうこの時点で私の勝ち目はない
「いずれ、、、あなたを追い越したい。蒼転寺さん」
心からの本音が出た。誰もがこの人には一生かけても勝てないと思うなんて経験
人生で何度かあるだろう。
悔しいというより尊敬?恐怖?が先行するアレだ。
「心得た」
蒼転寺さんが返事をしたと同時に介錯され試合は幕を閉じた
ー回想終了 現代ー
家を破壊されるのが嫌なので合いカギを渡しても壁を破壊する蒼転寺さん
「新型の壁補修ドローンのテストで国に許可は取った。反省はしていないわ!!」
と意味不明な供述をしており私の平穏は敗北とともに崩壊した
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