第12話 キース

「試しに下級ポーションを作ってみる?」

「やりたいって言っていたし、準備しておくワ。」


妖精の悪戯対策を保護者2人が対策を練り、行動を確認する。ロードはセリに願っていた。


「俺は、セリが部屋に居て欲しい。」

「いいよ」


セリの自室としての部屋、せっかく用意してもらったが安全と分かるまでロードの側にいる事にした。別にあの部屋じゃなければいけないわけじゃないから。


個人の部屋があるのは嬉しかったが、執着は薄い。


「一度、鑑定で視てもらうのが良いんじゃない?」

「んじゃ、知らせに行くかね〜。」


カナンが城の方へ御使いに行くことになった。キースへの連絡手順が必要だが護衛としての身分があるため、早く辿り着けるだろう。


冒険者に格好で出掛ける。


それ見送ってから、食事の準備

氷菓子を


手伝いたがったセリと居残りのロードは、菓子作りに氷魔法が利用されるのだった。



しっかりした馬車が玄関先に到着したのは、翌日の昼を随分と過ぎた時だった。

御者と従者を引き連れ、貴人が降り立った。


「僕を呼びつけるなんて、よっぽど?」

「アラ邪魔しちゃったカシラ」


シュルトが出迎え、軽く答える。キースの言葉は難癖のようだけど、本当に邪魔ならこの男は断る。コレは嫌味ではなくただの挨拶代わりだ。そのためすぐ言葉を重ねる。


「ちょうど良かったよ、面倒でね?」


仕事がたまっていそうなものだが、出て来るのに丁度良い言い訳になったのかもしれない。後ろの冒険者の装備をしている護衛は、カナンだ。


忘れそうだが、キースの護衛としているんだった。


「お帰りなさい」

玄関扉をくぐるとセリがロードの部屋から出てきた。昼寝の時はロードが部屋を出て行くことになっている。とにかく、自身の領域に囲い込みたいのだろう。


結局セリは寝付けず、図鑑を読んでいた。


「ああ、ただいま。そっか僕の屋敷ってことになってるんだっけ?」


今、思い出したという様子のキースに、立ち話にならないよう移動する。まずは熱い紅茶を勧めた。

「これ出して」


キース言葉で、カナンが出してきたのは箱。

「ケーキとアップルパイだよ〜」


セリの目が輝く。


セリの魔力の状態を視て、問題は見受けられない。変わった事といえば、一緒に寝てたという黒いコの話になった。

「妖精、精霊獣なら意思疎通できそうだけど?

精霊信仰、良きモノと見られている。


馴染んだいない、魔素のせいで安定するまで様子見が良いとなった。セリ自身はピンピンしているが眠気はある。


「ロードは氷の魔素が多いから、隔離だね?」


夜は一緒!は、なんとか許可を得た。

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