第5話 なるようになれ
最近能力の研究をして、新しい能力を創った、それは、
食物連鎖が人間より下の生物を、視認している限り操れる
というものだ。
食物連鎖が下の生物では創れず、ただ操れるだけじゃ創れない、語彙力並びに、効率の良い言葉選びが能力の創造の速度に繋がる。
というのが自分自身の見解である。
とはいっても使いずらい、例えば猫。こっちへ来いと念ずれば来させられるが、如何せん実用性が無いこんなの作って何になる、人間以下では無いため人間が含まれない。
というか、皆さんは操るという難しさを知らないだろう、呼吸をする、立つ、座る、眠る、歩く、走る、どれくらいの力で、どのくらいの速度でなど、
1から操らなくてはならないため、これは弱いし使い勝手が悪い可能性が出てくる、アニメ程、人間を操ることは難しいし、野生動物にすら苦戦している時点で、底が知れているのである。
だから創らないのだ、新しく。とっても使いずらい能力である。だから勉強しているのだ!
そういえば、僕は能力者である事を自覚し、能力の試行錯誤に人生の半数を費やしてきた、
何回使えるか、人間に使えるか、自分に使えるか.....、
思考回数は千は超えるだろう、
そこまでの思考回数を経て至った結論は、この能力はとてつもなく、戦闘向きではない事だ。
微調整が難しすぎるという点だ、アニメなどから、能力を創ってみようとしたが、ムリだ、例えば、ゴム人間になれるとしよう。
ゴム人間になる!では某海賊にはなれないのである。どのようなゴムであり、腕だけなのか、全身なのか、自由自在なのかでも変わる。
なにか神様が居て、その人に伝わる言葉でないと能力を想像できなかった。
ファイアだの、サンダーだの、スーパーナンタラカンタラバーストだの、そんな曖昧な名前でできるか!
こんな能力を持った時皆さんはどうするかな?
そう語彙力を伸ばす。
ただまだ改良の余地がある訳さ。
住之江「なぁ色麻?」
色麻「どうした?」
住之江「あの能力者疑惑の子だよ!あの能力者」
色麻「朝からうるさいよね〜、あんなにも擦るなんて、メディアも大変だよねぇ」
住之江「そりゃそうだろ!あの能力者が現れてんだよ?みんなその話しか話してないって」
色麻「僕は興味が無いのさ。」
住之江「色麻くんさぁ〜、釣れないよねぇ」
色麻「すまんね」
僕は興味が無いんだ。能力者?アメリカの陰謀?みんな好きだよね。
住ノ江は僕に構ってられるほど、彼は陰のものでは無いのだ、友達の多さが自分の取り柄だと彼は言っていた。そして、それが彼の個性なのだ。
「ねぇ、色麻」
男子一色の僕の人生には異質と言える、女子の声、それは僕を呼ぶ声であった。
色麻「どちら様...そうか。」
色麻「随分久しぶりだね、2年ぶりかな?」
「そうだね、久しぶり、色麻。
いや....一樹」
色麻「生徒会長さん?」
「やめてよ、昔馴染みの仲じゃん」
色麻「そうかな、瑠々」
瑠々「そうだよ?一樹、あんなに仲良かったじゃん。妹ちゃん元気?」
色麻「絶賛反抗期だし。
そうじゃない。瑠々、君とはあの時もう関われないと言っただろう?」
瑠々「無理だよ。初恋の相手だもん」
住之江「瑠々ちゃんじゃん!ちょっとイメチェンした?」
瑠々「住之江、久しぶりだね」
住之江「おう!なんでか2年くらい話してないけどな!」
瑠々「そうね、少し一樹と話したくなってねぇ」
色麻「僕は全くもってごめんだ。」
住之江「釣れないこと言うなよ!仲良くだろ?色麻!」
早乙女瑠々、この高校の生徒会長、そして住之江と僕の幼馴染だ。
彼女と疎遠していたのは理由がある。
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