第2話
飲み会
私は基本的に飲みの誘いは断らず、生活してきたが会社を辞めようと思い必要以上の飲み会を断り続けた時期があった。最初はノリが悪いなぁと言われたり、大丈夫?何かあった?とか声をかけられたが、次第に飲みの誘いは減った。
だが、未だに会社を辞めずにいるので一部の人には突然ノリが悪くなった奴というポジションになっただけだった。少しだけ誤算だったと思いつつ、行きたいタイミングも人も選べるようにもなったためよかったとも思っている。まぁ、誘われないことで寂しい時もあるけど、どちらにしても会社の人だし。という気持ちである。
今日も、「仕事終わり飲み行くけど、どう?」っと同じグループの先輩に誘われた。念のため、参加者を聞いたところ私の仲のよい同期も来るし、仕事も終わらないから行くことにした。
普段であれば残業している時間にお店に行く。早く退社するのは少しスッキリした気持ちになる。でも、残業をしていないという罪悪感も出てくる。仕事はしたくないがしたいと言う矛盾が心の中で葛藤する。休日もそうだ。もう、私は社畜だ……。
でももしかしたら、飲み会に内心行きたくないから仕事に未練を作っているのかもしれない。仕事が終わらぬまま、先輩の「もう行くぞ!」という圧もあり中途半端な気持ちで退勤してお店に着いた。飲み会の席取りはとても重要である。結果によっては今の後悔よりもさらに大きくなる可能性があるからだ。だから、私は仲のよい同期か先輩の近くに座れるように予め対策をする。対策と言っても座りたい人の近くにずっといるだけだけど。
まぁ、今日は比較的仲の良い人たち8人の飲み会なのでそこまでビビる必要ないが、今回も仲の良い同期の隣に座ることができた。
そして各々飲み物を頼み、お疲れ様という合図で会が始まった。
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