不治の病
つつがなく済んだと思った買い出し。
だが、優美は倒れた。何が起こったかわからないが、それだけが事実だ。
何故?いや、今はそんなことを考えてる暇はない…!
涼は急いでスマホを取り出して救急車を呼んだ。
病室で寝息をすやすやと立てる優美。処置もうまくいったらしく、一安心。そして涼は隣の部屋で、優美の家族に礼を受けていた。
そこで知った。優美は身体が弱い…それも、学校に来れない程度の病状…らしい。
なら、なんであんな花壇の世話を…?気づくと、涼の足は優美の病室へ向かっていた。
病室に入ると、優美は身体を起こして、夕日をじっと見つめていた。まるで大事な花壇に置き換えるように。
「…聞きましたよ。病気の事…」
「あはっ、バレちゃったか。でもね、あの花壇はわたしの命なの。わたしがお世話してあげないと…」
自分でもわからなかった。気付くと、涼は優美の事を抱きしめていた。
「!!…涼…クン…?」
「もっと俺を頼って下さいよ」
「っ!…うん…っ!」
「俺が…支えますから…」
「うん…!!」
涼は優美から身体を離すと、ぐしゃぐしゃな泣き顔をした優美が。
そして二人は初めてのキスをした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます