END1


一美「帰るって言ったんだから帰ったんでしょ。私たちも帰りましょ」


百花「……なんか色々うやむやになったわね」


千夏「でも面白かった~。またやろうよ」


一美「あんたらって……まあ、いいわ。なーんか冷めちゃった」


百花「結局何が目的だったの?一美」


一美「べ、別に何もないわよ!昔流行ってたって聞いたからやってみたくなっただけだし!」



*** 後日 ***



千夏「写真できたよ~」


一美「写真?って何?」


百花「もう忘れたの?ちょっと前に廃校で『こっくりさん』やる時撮ったじゃない」


一美「ああ、そんなこともあったっけ?」


百花「ほんと勢いだけで生きてるわね、一美は。で、どうだった?幽霊でも写ってた?」


千夏「まだみてな~い。はい、どうぞ」


百花「どれどれ……誰?これ」


一美「何?見せて」


百花「ほら、右から二番目の子」


千夏「え~、誰だろ?」


一美「……知らない。こんな子いた?まさか、幽霊!?」


百花「それにしてはハッキリ写りすぎじゃない?ちゃんと足もあるし」


一美「一体、誰なの?この四人目は?誰か知ってる?」


千夏「わ、わたしは知らないよ~」


百花「私達いつもで一緒に居るから他の子と遊ぶとか無いし、クラスにも居なかったよね、こんな子」


一美「いいよもう、捨てて、その写真。なんか気持ち悪い」


百花「そうね、忘れましょ」


千夏「そうだね~。捨てちゃお~と」


ポイッ


先生「ほらーすわれー、出席取るぞー。あさだー」

浅田「はい」

先生「かとうー」

加藤「はい」

先生「みそのー」

美園「はい」

先生「みな……ん?……まあいいや。やのー」

矢野「はい」

先生「よし、全員居るな。じゃあ昨日の続きから。教科書二十五ページ開けー」




END1『見えている恐怖』



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