第2話

ところ変って、ことでん長尾線の水田駅の南側の国道11号線と高速道路が平行している通りにあるダイキ(DCMのホームセンター)にて…


しゅうすけを学校へ送り届けたりつよは、パート先のダイキでいつも通りにお仕事をしていた。


しゅうすけが高校に行くことができたので、今夜はしゅうすけが大好きなお肉をたくさん焼いてあげたい…


りつよは、そう思いながらパートのお仕事をしていた。


しかし、この日はものすごく湿度が高い日だった。


りつよは、思うように仕事ができなかった。


朝の天気予報で、日中の高松の最高気温が37度であると伝えられていた…


それもあると思うが、他にも原因はあったと思う。


(つくつくぼーし、つくつくぼーし、つくつくぼーし…ミーンミンミンミンミンミーン、ミーンミンミンミンミンミーン…)


暦の上では秋だと言うのに、朝からセミの大合唱が聞こえていた。


そのまた上に、日中の気温が予想以上に高くて、不快指数が100に到達した。


とてもとは言えないが、仕事に集中できない…


この時、りつよは仕事に集中できないことによるイライラが原因でなまけぐせが出ていた。


休憩時間の終わりが守れない…


スマホのラインに夢中になっていたことが原因で時間のカンカクがマヒした…


そんな時であった。


館内放送でサービスカウンターにお客様が待っているので、すぐにサービスカウンターへ行って下さいという放送が聞こえた。


『(ピンポーン)サービスカウンターでお客様がお待ちでございます。係員はサービスカウンターへお越し下さい。』


行くわよ…


だけど、ラインの返信がまだ来てないので困っているのよ…


りつよは、ラインの返信が来ていないことに対してものすごくイラついていた。


それなのに…


『(ピンポーン)サービスカウンターでお客様がお待ちでございます。係員はサービスカウンターへお越し下さい。』


館内放送が1分おきに繰り返して同じ放送をしていた。


それと比例して、りつよのイライラが高まった。


待ってよもう!!


ラインの返信がまだ来てないので困っているのよ!!


その間、サービスカウンターにいるお客様がものすごくイライラカリカリとしていた。


周囲の係員たちは、対応する気配がない…


店内は、きわめて危険な状態におちいった。


ブチ切れたりつよは、無断で職場放棄をしたあと勝手に帰宅した。


夕方5時前のことであった。


ところ変わって、十川西町城そがわにしまちしろにある陽介の家のキンリンの住宅地にて…


白のブラウスにマゼンタとシルバーのチェックで折り目が入っているスカートの制服姿の奈美子(中3)は、学習塾を終えて家へ帰宅していた途中であった。


この時、奈美子のちいさなきょうだいのみのる(小4)とあやめ(小2)が『あーんあーんあーん。』と泣きながら近所の奥さまに抱きついて行ったところを目撃した。


一体何が起こったのよ…


奈美子は、ものすごく不安になった。


奈美子が近所の奥さまのもとにかけて行った時であった。


近所の奥さまが奈美子に対してきつい声で言うた。


「上西さん方のおじょうさま!!」

「奥さま。」

「あんた方の家の家族はよぉガマンでけん人ばかりね!!」

「えっ?どういうことでしょうか?」

「そないに知りたいのだったら、家へ帰りなさい!!」


奈美子は、奥さまに言われるがままに急いで家へ帰った。


この後、奈美子はものすごく恐ろしい事件の現場を目撃した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る