【最恐ホラー】憐の難破船（あいのなんぱせん）

第３話

恐ろしい事件は、奈美子が家に帰ってくる20分ほど前に発生した。

家の中では、りつよと陽介の母親の怒鳴り声をが響いた。

この時、いびつな嫁姑（よめしゅうとめ）間の大ゲンカが発生した。

陽介の母親は、ここから300メートル先にある借家で暮らしていた。

しゅうすけが学校へ来てそうそうに同じクラスの男子生徒とドカバキの殴りあいの大ゲンカを起こした末に、男子生徒の左の薬指にかみついて大ケガを負わせた事件を起こした。

陽介の母親は知らせを聞いて家にかけつけた。

学校から呼び出しが来たのに、りつよまたは陽介は学校に行かなかった…

陽介の母親は、なんで学校に行かなかったのかとりつよを問い詰めた。

それに対して、りつよが逆ギレを起こした。

だから、嫁姑間で大ゲンカが起こった。

嫁姑間の大ゲンカは、陽介がいる前で繰り広げられた。

「義母（おかあ）さま!!アタシはパート中で学校へ行くことができんから義母（おかあ）さまが代わりに行って下さいとお願いをしたのに、どうして行かなかったのですか!?」

「あなたはそれでも親なの!?パート中であっても、学校から呼び出しが来たので抜けさせてくださいと言うてでも学校へ行くのが当然のことでしょ!!」

「できたらそのようにしたかったわよ!!だけど、上の人間が人手がたらん言うて困る困ると言うから途中で抜けさせてもらえんかった!!今日はいる予定の女性がカレとヤクソクをしているとウソついてずる休みをしたので、周囲がものすごく困っていたのよ!!そんな中でどうやって学校へ行くのよ!!」

「りつよさん!!あなたはそれでも母親かしら!!」

「母親なんてとっくの昔にやめたわよ!!アタシはとっくの昔に母親失格になったのよ!!」

「りつよさん!!」

「やかましいボロシュウトメ!!」

りつよと陽介の母親のおらびあいは、100分間に渡ってつづいた。

端で聞いていた陽介は、ものすごくいじけた表情でに背中を向けていた。

しゅうすけが起こした傷害事件のことについては、陽介の母親が知人の弁護士さんを立てて、負傷した男子生徒のご両親とジダン交渉で問題解決をして行くことになった。

なので、学校側と相手方の家はケーサツに刑事告訴しなかった。

陽介とりつよは事件は解決できたと思っていたが、しゅうすけが小さい時から抱えていた怒りがチクセキされていることに気がついていなかった。

そのために、しゅうすけが再び暴力事件を起こす危険性をはらんでいた。

それが原因で、新たな事件が発生する恐れが出た。