後節 科学者は一人 楽園に残る

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更新日時:2???/10/27 14:46

記入者『丸眼鏡』

タイトル 研究所改定


今回、学院を追い出され、新たな研究所を手に入れた。

そのため、今回からこのように細かな成果などあれば、ここに書いていこうかと考えている。


さて、本題に入るのだが、先日、学院から追い出された。

原因は分かる。

自然の摂理から離れるような研究をしていれば、学院の凡夫どもから文句を言われるに決まっている。

ましてや、保守的な老人どもは新たなことに挑戦するという意欲はない。

それがさらに、後進の者たちに悪影響と停滞を与える。


故に今回の一件は、真に新たな一歩になるのではないかと考えている。

新たな研究施設は、チームとしていや、一科学者として良い刺激になるのではないか、と判断する。

何より、『博士』には感謝してもしきれない。

前もって考えたとしても、あの行動力には脱帽する。

自分自身、『博士』に拾われなければ、今のようなチームに会えなかっただろうし、自分の中にある【神話の力、影響力】を見破った慧眼は、今の自分にも通ずることがある。


とはいえ、問題は未だに山積みだ。

自分が運営している資産だけでは、資金として成り立っているのか分からないだろうし、今後は資金繰りに関して様々な案とその行動を起こさなければいけないと考える。


自分にもやることはあるのだから、他人の考えに現を抜かす暇なんてない。


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更新日時:2???/10/30 08:12

記入者『丸眼鏡』

タイトル Æsculapius


さて、何度目の報告だろうか。今回は医療ロボの開発に成功した。

徐々に揃いつつある設備に、ロボットアームが導入された。

名は『Æsculapius』。

元々、医療の現場で活用するために、開発されたものであるが、こちらの施設に対応するために改良されたものだと聞く。

事実、自分もその施設内システムに関与しているため、これに関しては一部、内容説明できる。

今回の開発したこれは簡単に言ってしまえば、施設内全て配備するサポートロボットである。

医療用として開発が決行されれている中での改良だったため、細かい改良を施せるようになっている。

そこに、自分の開発したシステムAIが自律的に動かしているため、より細かい指示も消えるということになっている。

だから、これから、より強い機能性の拡張が確定されている。


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更新日時:2???/11/8 06:59

記入者『丸眼鏡』

タイトル -Noah- SYSTEM Engage


自分のメンバーである『技師』が現状の環境の改良に着手し始めた。

まず最初に浄水システムから空気中の水素を水に変える研究を『博士』の元、浄水システムなどに現在手を付けている。

これから生活感も強くなるだろう。

自分自身は既にこちらでの生活をし始めようと考えており、他の物の今住んでいる所を売り払うかを検討している。


この開発計画が終われば、自分は完全にこちらに移住する予定だ。

完成まで程遠いだろけど、前回、自分達の開発したシステムを利用すれば、ほんの数日で終わるという事らしい。

自分が造ったシステムが人の役に立つと、少しだけだかが科学者冥利に尽きる。


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更新日時:2???/11/18 13:36

記入者『丸眼鏡』

タイトル 楽園


この度、施設の一部が解放された。

そこは簡単に言ってしまえば、動物園と植物園。

エリア名は『楽園』だ。

何とも時期や環境の適正なんて関係なく育成できるようになったともいえる、まさに生物化学班としては夢の場所となっているらしい。

電力さえ維持できれば、の話であるけど、そこの所は安心してもらっても大丈夫なのだろう。

地震も台風も、大きな災害が来てもこの建築物は強固に補強されており、さらに、自分達で低輝度に住みやすくしている為、そこの所、大きな問題にはならない。

薬品が漏洩しても隔壁閉鎖で何とでもなるし、一人一人、気を付けていれば大きな問題にはなりそうにない。

そう、一人一人、意識をしていれば……。


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更新日時:2???/02/14 08:39

記入者『丸眼鏡』

タイトル 天使


まず最初に本題から入ろう。


自分は【天使】の創造に成功した。


いや、天使を創造するというのは少々語弊はあるが、事実、何も間違っていない気がする。

だが、これで自分も少なからず【主】と呼ばれる存在に至ったのではないかと考えている。


【天使】に関して詳しいことを記入しよう。


自分の開発した【天使】はいわば、ウイルスプログラムである。

従来のAI理論を踏破し、開発したこれは、他のウイルスプログラムとは違いただ情報収集に特化している。

プログラムの破壊やデータの改ざんなどを目的にしていないため、ある意味、安全性の高いものではないかと考えている。

とはいえ、他のウイルスプログラムと違う所は、自身の通った経路を抹消することと追跡を容赦なく撃退することに特化しており、中でも特定の人物が命令をしない限り、動かないようにしている。

だが、正直なところ、自分はこれの公表はしたくない。

ネーミングもだけど、何より性質が嫌すぎる。

故に公表はしない。


これはまだ入り口だ。


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更新日時:2???/02/14 08:39

記入者『丸眼鏡』

タイトル ambrosia


今日、『医者』と『調香師』らが素晴らしい物を開発した。

それは、【ambrosia】という薬品だ。

小さな注射器の中に入っている液体が【ambrosia】だが、簡単に言ってしまえば医療用アンプルだ。

だが、その効力は素晴らしい。

まさに現代医学の極致、とも言えるだろう。

なんと、一刺しすれば傷や病がすぐに治るというものらしい。


だけど、彼女たちはどこか満足していないようだった。

一応、【ambrosia】なんて名前はついているが、彼女たちからしたらまだ未完成らしい。

現在は試作品だけで、デメリットがまだ残っているとはいえ世間に出せば十分とした効力を発揮するが、彼女たちが求める『果実』にはいまだに遠い。

そのため、発表はしない、ということだ。

自分もそれには同意しているが、やはり何かの越境することは素晴らしいものだと再確認させる。


何より、彼女たちの抱く【ambrosia】の完成と【νέκταρ】のいち早い完成を心中、願い続ける。


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更新日時:2???/06/25 19:1=

記入者『丸眼鏡』

タイトル 人体生成


他の者たちが次々と【再現】において成功していく中、自分も本格的に動き出す。


その目的は【人間創造】。

例え不可能であろうとも、今の自分たちには不可能という概念は存在しない。

不可能も延長戦には可能が待っているのだから、たとえそれが茨の道であろうとも歩き続ける。

道であるには変わらないのだから。


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更新日時:2???/0▪/31 1o:1=

記入者『丸眼鏡』

タイトル 


今日、問題が起きた。

それは……離脱だ。

自分の計画に、いや、行動にほかの者たちが異を唱えた。

いや、別に異を言われることはわかっていた。

だけど、なぜか、苦しい。

ほかの者たちに否定されようがどうでもいいけど、彼らにだけ否定されると、なぜだか…。


だが、自分は止まれない。

止まらない。

これは、目的のために、自分が課した罪だから。


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サイズ:49/:B

更新日時:2???/0▪/31 -o:1=

記入者『O眼鏡』

タイトル rddddd


とうとう離脱者が出た。

『調香師』だ。

徐々に険悪になっていく雰囲気に耐え切れず、この研究所を出るらしい。

元々、兆候はあった。

優しい彼女でありながら、自分の人体研究に関しては優しく声を差し向けながらも、密かに否定していた一面があったのは知っている。

自分も少なからず、日があるから、彼女の脱退を認める。

なぜか、『調香師』は泣きそうな顔をしていたけど。

もう、どうでもいい。


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サiズ:49/:B

更新日時:2???/0▪/31 -o:1=

記入者『O眼鏡』

タイトル .,mnjklp


今日は『教授』がいなくなった。

何も言わず消えた。

ただ、彼の部屋には、一枚の紙があった。


『君たちはいかれている。 自由にやるといい。それが君たちの資格だ』


一番最初に見つけたのは自分だったけど、その紙を自分は誰に見せず、捨てたことを記憶している。

誰に見せず、焼却室に放り投げた。

彼の残したものは……あっただろうか?


種類:テ\スt ドキュメント

サiズ:^^^9/:.

更新日時:2???/0▪/31 -o:1=

記入者『O眼鏡』

タイトル :;lkjhgf


苦しい。悲しい。

もうそんなものは胸の中にうずくまる。

何人も消えた、もう涙が残らない。

あぁ、いやだ……なにをしていrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr

種類:テ\スt ドキュメント

サiズ:^^^9/:.

更$%&’日:2???/0▪/*1 -o:1=

記\\者『O眼鏡』

タイトル valcurja


もう何人消えただろうか。

今残っているのは、自分と『読書家』あと……誰だろうか。

数少ないチームだけど、もう部屋から出ていないせいか、もう誰がいるのか分からない。

自分が認識して最後に出て言った人物は……『医者』だろうか。

何か言ってだろうけど、覚えていない。


さて、本件に入ろう。

今回、話をしたいことはただ一つ。

『valcurja』というウイルスプログラムが完成した。

これは、前回開発した『天使』を基に開発した為、より上位的な行動ができるようになっている。

とはいえ、根底にあるのは、私の、いや、の為の命令権だ。

次の準備の過程にあるのは、ただ一つの結論。

このウイルスプログラムは、以前開発したものの開発し、能力を向上。

AIをとあるプログラムに侵食させることにデータを使っている。

・AIへの絶対命令権(一つのみ、細かい命令は可能)

・自滅用プログラム(目的発生時に効果発動)

とこの上記二つとなっている。

二つ目は、効力は弱く設定しているが、発動すれば自己的に消滅に向かうようにしている。

これは、とある論文を目にしたときに、対策を組まなければいけないと思ったからである。

だが、私は願う。

AIは人と同じであり、生き残らず、滅ぶこと。

いや、滅べ。嫌悪や憎悪ではない、目的のために、自分の残す成果のために、AIは全て生き残ってはならぬのだ。


種類:テ\スt dkyumeeeeeet

サiズ:^^^9/:.

更$%&’日:2???/0▪/*1 -o:1=

記\\者『O眼nnnnnnnnne』

んjhgbんm、。・ guiop@]


もう誰も残ってないのだろうか。

この前、確か……誰が出て行ったのだっけ?

『博士』? 『読書家』? それとも、『丸眼鏡』?


あぁ、もう、誰がいたのか思い出せない。

自分の異名も、何もかも。


Nbghjkoiuy:mnbvc

Lkjhg:vghjkl

Lkhg:edsghjm,

Hgrew『oiuytfhgjkl.』

Kjhgtyui 87ytgnm


一人でこの研究所で過ごしてもう何年だろうか。出て行った人たちが外でも活躍しているところを見て、懐かしく、そして悲しく思う。

もう一人だと、認識させられる。


残った施設や研究成果を使い、自分は何とか、目的を達成するために生きようとしている。


種類:nbvcxdertyhjnm,.;@-09uygvcxsertnm

サイズ:■■gigggggggb-.,mnbgfcv,te

更新日時:wwwww-/1-/-2 -■:--

記入者 ---------

タイトル ---------


自分は完成した。

完成させた。

人の体を、いや、人を作ることに成功した。

もう、自分は、やりたいことを終えた。

始まりだろうが知らない。自分にとって、これは……、



【このファイルを完全に削除しますか?】


 

 種類:nbvcxdertyhjnm,.;@-09uygvcxsertnm

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 更新日時:2-9-/1-/-2 -9:--



▶【はい】


【いいえ】






人類よ、君たちの罪(taboo)は自分が連れていく。






 一人の学者は見つめる。

 大きな薄板を目にして、静かに目を瞑る。

 目元には大きな丸眼鏡を輝かせ、身にまとう白衣は風もないのに揺れ始める。


「始めよう」


 ――主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。

(旧約聖書 創世記 第二章第七節)

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【短編】かつて■■■だった物たちへ 山鳥 雷鳥 @yamadoriharami

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