第32話 確かに、特殊な立場にいた青年たちではあるが。
たびたび引合いに出す「炎のランナー」の青年たちも、今回の「太陽の子」で主人公クラスのスポットライトを浴びる学生たちも、ともに、その国の超エリート機関である大学の学生で、片やオリンピック選手として国の威信を高めるためにトレーニングを重ねて金メダルを目指し、片や研究者見習としてとはいえ国のための開発に励むという、確かに、特殊な立場にいた青年たちではあるでしょう。
そのあたりは、身分制社会やエリートというものがどんなものかを知っていないと読み解けないところはありましょう。
だが、描かれているのは、そんな中でも、どの時代のどの国の、はたまたどんな境遇にいる人にとっても共通している何かがあるわけね。要は、その切り口として、登場人物たちの境遇や立場というのが、あるわけや。
それこそが、前話で述べた「いつの時代も変わらぬ・・・」というくだりね。
もっとも、前者に比べて後者は、エリートばかりではなく庶民と言われる人も主人公クラス描いているという点が、違いと言えば、そうかもしれんね。
ヨーロッパ社会は日本よりもエリートと民衆の距離があるのだという立証を、この二つの映画を通してできるかもしれませんね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます