暇を持て余せない神々の会議/お題:朝の神話/制限時間:15分

昔々、時間を司る神々が何をどのくらいの時間にすべきかと会議を開いた。

昼を司る神、ランチェルが我先にと口を開いた。

「太陽が昇り、人々が最も活動的に働く時間である昼はやはり充分な時間を確保するべきだろう。反対に夜は短くていいんじゃないか?」

「これだから馬鹿は困るわ。あなた、睡眠の重要性をご存知でなくて?睡眠をなくして、人は昼間に働くことはできなくてよ」

夜を司る神であるスリンペルがランチェルを馬鹿にするように言った。ランチェルは眉間に皺を寄せ、スリンペルをきっと睨む。

「じゃあ聞くが、これ以上どこを削る?我々に与えられているのはたったの24時間だぞ。午後のティータイムを無くすのか?」

「それは駄目よ。紅茶とお菓子は至高よ」

「お前なあ……」

ランチェルがため息をつく。そしてふと顔を上げ、爆睡して全く会議に参加していない朝を司る神、ブレンファルを見つめた。

「朝でいいか……」



これが朝、時間が異様に早く進む理由なのです。

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