俺は梨華の腕を掴むと校舎裏に連れ出した。


「馬鹿なコスプレはやめろ」


 梨華はキョトンとしている。


 学校にコスプレで来るなんて地味な梨華にしては頑張ったと思うよ、でも……。俺は尻尾を外そうと引っ張った。


「痛い痛い、なにすんのよっ」


 梨華の目が赤く光ったかと思うと、ドンっ、俺は吹き飛ばされた。50cmだけ。え?今のはなに?50cmだからノーダメージだけど。


「馬鹿とはなによ?小悪魔が好きだって言ったじゃない。だから私は夏休みの間に悪魔を呼び出して小悪魔にしてもらったのよ」


 小悪魔系女子じゃなくて本当の小悪魔になったってことか、なるほど……って納得出来るかっ。


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