第108節 ヒトは忘れる生き物です

こんにちは、メンタルコーチのLilyです。今週もよろしくお願いします!


人は、基本的に学んだことを1度では覚えられません。り返して覚えようとすることで記憶に定着ていちゃくしていきます。心理学者エビングハウスによると、学習した1時間後には、内容の半分くらいは忘れてしまっているそうです。何度も復習ふくしゅうをすることで記憶が定着しやすいと言われています。

学校で覚えたことを1度で全て頭に入れられれば、こんな楽なことはないのですが、多くの人は家に帰るころにはほとんど忘れてしまっているんですよね。なので、宿題が出されるわけです。また、覚えたと思ったことでも、使わないでいるとだんだん忘れていきます。昔習って、覚えていたはずなのに大人になったら思い出せないってことはたくさんありますね。


ところで、記憶に定着させるには何度も復習をすることの他にも、方法があります。それはインパクトを残すこと、それから既に記憶していることに関連付けることです。インパクトを残すというのは、一度聞いたら忘れられないような方法で、覚えることです。勉強で例えれば、語呂合わせを使ったり、歌にのせて覚えたりする方法があると思います。また、強烈きょうれつな印象をうけたことはすぐに覚えて、なかなか忘れないですよね。ですから実際に体験して覚える学習があったり、自分で解き方を考えたりしたことは印象に残るのですぐに覚えてなかなか忘れない、ということが起きるのです。


とはいえ、この「忘れる」というのは悪いことばかりではありません。見たこと、聴いたこと、全てを記憶できるとしたら、脳のメモリがすぐいっぱいになってしまいます。なので、大事だと脳が判断したことから優先的に記憶する仕組みとなっているのです。つまり、何度も復習する=自分に関連のある事=大事なこと、と判断して記憶に定着するというわけです。

些細ささいな失敗や嫌だったことなどをいつまでも忘れられないのでは、つらいとか悲しいという気持ちをいつまでも引きずってしまう事にもなります。忘れてしまうからこそ、また今日を元気に過ごせる、という仕組みでもあるんですね!!

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