第102節 予測と裏切り

こんにちは、Lilyです。

先週から柑那かんなに代わりまして作者Lilyにて更新こうしんさせていただいてます。


さて、なんだか物騒ぶっそうなタイトルで始まりましたが、スポーツは予測よそく裏切うらぎりの連続だと。思うわけです。例えば1対1で対峙たいじした時、右、右、右と来たら次は右か? 左か? と想像しますよね。ずっと右できたから次も右だ! と、思わせておいて左だ! ということもあります。さらにその裏をかいて右ということもあります。


それがスポーツの醍醐味だいごみであり、面白さでもある。何度も右で成功していれば、相手は右を警戒けいかいするだろうからえての左を使う。もしくは、左を最後に使うためにえて右ばかりねらっていたのかもしれません。もしくは、右が得意で左が苦手なので、右だけしか選択肢がない、ということも、十分考えられます。


というのは、つい先日ある子どものワークショップでのこと。

数字を言ってそのカードをとる、というようなことだったのですが、幼稚園年長さんくらいになると①、②、③、とくると次は④だと自然に思っているのです。こちらの指示を待たずに④をとってしまう子もいました。また、A、B、Cの3つから1つずつランダムでと言っているのに、1つめにA、2つめにCと指示すると3つ目はBだと思い込んでいる。この場合ランダムなので、3つめはまたCになるもしくはAになる可能性もあるのですが、AとCの2つはすでに出ているから残りはBというような予測が生まれます。これはとても大事なことで、予測していることでより早く動ける、対応できるという利点りてんがあります。

ですが世の中はそう順番に行くことばかりではないよ、ということもわかってほしいのでえてはずした指示を出すこともあります。それは、いわば裏切うらぎりで、スポーツではそういう裏切うらぎりもあるよね、ということを知るための課題です。


予測しつつ、裏切うらぎりの可能性も考慮こうりょしておく、つまりどちらでも対応できる思考しこうをしておくことが、スポーツではとても大切になってきますね。


話は少しそれますが、こういった「思い込み」は、スポーツ、メンタルにとっては障害になりやすいのです。プレーがうまくいかない、もしくは何かに行きづまっているというようなとき、話を聞いてみるとなにかを思い込んでしまっていて、そこから抜けられていないというようなことが時々あります。

「当然~なはず」「絶対に~である」「~しかありえない」などという言葉をよく使う人は要注意。思い込みが強いタイプな場合があります。絶対そうだ! と思っている時ほど、本当にそうかな?と自分に問いかけてみることが、大事かもしれませんね。

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