第91節 全てが繋がっている

「クラブで掃除そうじをさせられたりするのは、時間の無駄むだではないでしょうか。その分の時間を練習に使った方が有意義ゆういぎな気がします」


こんにちは、柑那かんなです。


ある有名な野球選手は高校生の頃、自分の目標のために何をするかと聞かれて、プレー面とかフィジカルトレーニングなどはもちろんながら、その中に「ゴミ拾い」と書いたんですね。もちろん、ゴミ拾いをしたからといって野球が上手くなるわけではない。けれど、その選手はゴミ拾いをすることで自分のうんを引きせると考えた。

柑那かんなとしては、たとえばゴミ拾いをすることで整理せいり整頓せいとんされた部屋になり、プレーのことも整理せいりして考えられるようになるとか、ゴミ拾いをしていることで周りから信頼しんらいされるようになるとか、そういう利点りてんもあると思うな。


だから一見関係ないような些細ささいなことでも、実は大事だったり、めぐめぐって何かを動かしたり、人にあたえる印象が変わったり、するんだろうなって柑那かんなは思っている。


よく「それってサッカーが上手くなるのに関係あるの?」って聞かれるようなこと、特にメンタルに関しては多いような気がしてる・・・けど、それをやって今日明日うまくなるかってそういうことじゃなくて、そうすることでメンタルが少しずつ変わっていくんだよーって、ことじゃないかなぁ。


例えば毎日自分のできたことを見つけようとか、毎日感謝をしようとか、そういうことも、み重ねていくから、メンタル=心構えや物事のとらえ方が変化していく。そういう価値観が変わっていくと、プレーへの向き合い方が変わっていく。向き合い方が変われば、成果せいかの出やすさも変わる。


だって、そのメンタルを持っているのも、プレーするのも、あなたなんだもん。どんなこともあなたという人間の中で、つながっているんだよね。


そもそも、メンタルなんてサッカーに必要? いい環境で毎日きびしい練習してれば上手くなるし、上手くなれば正義せいぎでしょ。メンタルなんて必要ないんじゃない? って思う人もいるかも・・・。けど、引退いんたいされたアスリートさんの多くが、現役のころはメンタルをたもつのがきつかった、現役の時にメンタルコーチがいてくれたらよかったのに、って言うのよね。周りからは順風じゅんぷう満帆まんぱんにみられていても、本当にそんな人はほとんどいなくて、どんな選手でもつらい時期がある。思ったように結果が出ないとか、試合に出られない、ライバルに負けた、怪我けがをした、頑張がんばっているのに周りから評価してもらえない、というような、自分の思いと現実とのギャップは、一番しんどいと思うから。

気軽になやみを相談できる相手、迷いを払拭ふっしょくしてくれる人が側にいてくれれば、アスリートにとってはプレーに集中できてプラスにしかならないんじゃないかな? と、柑那かんなは思ってます!!


このお話も90話をえました。そろそろ一区切りかな。次の展開をどうしようか、考え中です!

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