第83節 ルーティンとジンクス

ルーティンってあった方がいいんでしょうか。


こんにちは、柑那かんなです。


ルーティンについて話すのは初めてかな? 隼高はやこうの部員でもルーティンやってる子はいるけど。まず、ルーティンとは何か、をおさらい。


ルーティン

1 きまりきった手続きや手順、動作など。また、日常の仕事。日課。

2 コンピューターで、プログラム中のひとまとまりの機能をもつ命令ぐん。最初に実行されるメーンルーチンと、メーンルーチンから呼び出されるサブルーチンとがある。


合わせて、ジンクスについても意味を確認しておきましょう。

ジンクス

縁起えんぎのよい、または悪い言いつたえ。また、縁起をかつぐ対象とする物事。


最近ではモーニングルーティンとかそういう言葉が少し前にはやっていたわね。朝起きてから必ずすること、例えば花の水やりだったり白湯さゆを飲むだったり、軽い運動だったり。それがその日1日を気分よく過ごすためのその人なりの工夫くふうなわけ。


スポーツ界では、例えが古くて申し訳ないんですが、ルーティンといって思い出すのはイチロー選手がバッターボックスに入った時のかまえの一連の動きや、五郎丸ごろうまる選手のゴールキックの時のポーズなどですね。実は五郎丸選手が注目された時に、ルーティンって言葉が広く認知にんちされて、他の競技でもルーティンを取り入れる選手が増えたらしいの。

ただ、どういうのがいいルーティンなのか? を知っている人が少なくて、効果を感じられずすぐやめてしまった人も多いかなって思います。


ここでルーティンとジンクスの違いについて確認をしておいた方がいいと思うのですが、ルーティンは何かをするときに決まってやる手順であり、ジンクスは縁起えんぎかつぐこと、なんですね。

例えば右足からくつくとか、大事な試合の時にはこの靴を履くというようなものは一見いっけんジンクスのようだけど、もしその人にとってそのスパイクがとっても動きやすいからとか、右足から靴を履くとひもめ具合の調整が上手くいく、というようなことだったら、手順の一つだからルーティンになるのね。イチローさんや五郎丸さんの例であれば、あれをすることによって距離感や方向を確認できたり、自分のタイミングでボールを蹴るための手順なので、それはルーティンと呼べるんですね。


一方でこれをやったら上手くいったことが過去にあって、根拠はないけど続けてしまっていることってあると思うのね。試合の日の朝は必ず○○の店のコーヒーをミルク多めで飲む、そのあと散歩を30分、その時に着るのはお気に入りの○○ブランドのTシャツ、スタジアムについたらまず○○さんに挨拶をして・・・というように、理由はないけど過去に上手くいった経験があってそれをなんとなく続けてしまう、というのはジンクスになるわね。

もちろん、いつも決まったコーヒーを飲むのが適度なリラックスになるとか、○○さんに話しかけるといつも元気の出る一言を言ってくれるから、とかの理由はあるかもしれないんだけど、もしそのお店がその日に限って臨時休業してたらどうする? 試合に出ないはずだったのにスタメンの選手が怪我してしまって急に出番が回ってきた! なんて時どうする?? 手順がくずれたことであせってしまっていつも通りに戦えない!! 頭の中が「あれができなかったから今日は上手くいくはずがない」というイメージになってしまうと困っちゃうわよね。

ジンクスは縁起担えんぎかつぎなので、こだわり過ぎない程度にとどめておきたいわね。


柑那かんながおススメするのは時間のかからない、理由のあるルーティン。

例えばプレースキックをる時にあせって蹴ってしまうという選手なら、ボールを置く動作をゆっくりしたり、蹴るタイミングが取りやすいように頭の中で決まった言葉を言うとか、そういうのがよいルーティン。


試合前に自分を落ち着かせるために深呼吸深呼吸をしたり、集中を高めるために背中をたたいてもらったり、目を閉じてカウントダウンするなんてのもよく見かけるわよね。


それをすることで自分のタイミングで行ける、自分のペースをととのえられる、そういうのがルーティン。そしてそれをやることによって成功率せいこうりつが上がるという効果につながりやすいかなって思います!!











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