第70節 ライバルのあいつ

「ライバルがいます。何かと対抗意識たいこういしきが出てしまいます。負けるのが嫌です。負けるとくやしくて、ムカついてしまいます」


こんにちは、柑那かんなです。


ライバルがいるんですね!

誰か特定とくていの人を見ているという視点してんでは同じことですが、

雲の上の存在であればそれはあこがれと呼ばれます。

ライバルというのは自分とたような相手のことをいうのね。


似ているからこそ、自分の方が上でいたい。

そんな思いになるのかもしれないわ。


切磋琢磨せっさたくまする相手がいることで、お互いに伸びていける。

お互いのプレーをいつも見ているので、油断ゆだんできない。サボれない。やるしかない。そんな気持ちにさせてくれる。

同じようなレベルの存在が近くにいることで、かがみを見ているように、自分の問題点なども気づきやすい。

勝ったらうれしいし負けたら悔しい。でもそれはきっと相手も同じだから、負けたらもっと頑張がんばろうとなるし、勝ったら追いつかれないようにしようって気持ちで頑張れる。

ライバルの存在って、頑張るのみなもとになってくれるのかもね。本当にいいことづくめ。


ただ、気を付けなければいけないことが3つあります。

それは、相手の足を引っ張ること、ねたむこと。それから、ライバルだけしか見ないようになってしまうこと。


相手の足を引っ張ることに頑張るエネルギーを使ってしまうと、あなたの成長に使うエネルギーが足りなくなり、成長が止まります。

木登きのぼりにたとえてみるとわかりやすいかもしれません。

例えばあなたが半分くらいのところまで登った。ライバルが追い抜こうとしている。そこであなたはライバルの木にすべりやすい細工さいくをしてライバルを進めなくした。

その細工をしている間、あなたも登れませんよね。

ライバルというのは抜きつ抜かれつしてより「高い」ところへ行こうとする存在なので、足の引っ張り合いを始めたらもうライバルでもありませんね。

それに、そんなことをしているうちに、別の誰かがさっさとあなたたちを追い抜いていくわね。


そしてねたむことは自分の成長をあきらめること。ねたむときに出てくる言葉を思いかべてみて?

「なんであいつばっかり」とか「俺の方が才能あるのに」「世の中はわかってない」とか。それって、できない自分を正当化せいとうかする「言い訳」になってしまうから。言い訳をして正当化したら、もうそれでOKになっちゃうでしょ。もう成長しなくてもいいって自分をゆるしちゃうことになる。


そしてライバルだけを見すぎると、世界がせまくなってしまうので、要注意!

さっきの木登りの話を応用すれば、2人で頑張って木のてっぺんまで登った。ところが周りを見渡みわたすと、もっと大きな木に登っている人や、もっと太い木に登っている人がたくさんいた。そんな感じ。目標はあくまで「ライバルを追い抜くこと」ではなくて、「より高いところを目指す」こと。ライバルを追い抜いて安心していたらそれこそ、別の誰かに抜かれてしまうのです!


そう思うとアスリートってとってもメンタルを維持いじするのが大変だなって思う。

気をくこともできない。弱気が生まれることもあるかもしれない。ライバルにどんどん先に行かれて、悔しさしかないこともあるかもしれない。でも、あなたの成長のチャンスは必ずやってくる。そのために今は力をためる時。そう思って肩の力を抜いてね。

どうやったらもっとうまくなれる? どうやったらもっと強くなれる?

そう考え続けることが、成長のポイント!


ライバルについてのお話はこちらも参考にしてみてくださいね。

<ライバルとリスペクト>

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330649112470710/episodes/16817330650446696389

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