第61節 プロ意識

「プロ意識がりない、って先輩に言われるんですけどプロ意識って何ですか」


こんにちは、柑那かんなです。

「プロ」っていうのはお金をもらってその仕事をする人のこと。

プロサッカー選手はお金をもらってサッカーをする人のことだし、たとえばお父さんお母さんなんかを見ていても、お仕事している人はそのお仕事のプロなわけ。

営業のプロ、販売のプロ、電話のプロ、工事のプロ、イラストを描くプロ。


プロの対義語たいぎごはアマチュア、かな。

アマチュアは基本的にはそれをお仕事ではなくて趣味しゅみでやっている人とかのことを言うわね。草野球チームの選手、趣味で絵をく人、DIYする人とか。


基本、柑那かんなはアマチュアだろうがプロだろうが、自分のやっている事には全力で向き合った方が楽しいなって思っているんだけど、それでもアマチュアはお金が発生はっせいしないので、上手く行かなくても誰にもめられたり、責任せきにんったりすることがない。

プロの場合はお金を払ってくれる人が満足してくれないと、あやまらなきゃならないし、時には対価たいかを受け取れなかったり、逆に賠償ばいしょうしなきゃいけなくなることもある。


もちろんいつでも100%の満足ってわけにはいかないと思う。

特にプロスポーツでは負けることもあるし、全員が完全に満足してくれるなんて状況はあんまりないよね。だからこそ、結果だけでなくそのプレーや内容で、お客さんを満足させる必要があるんだね。


質問をしてくれた方がどんなお仕事をされているかはわからないのだけど、たとえば、会社で、事務作業をしている人。毎日書類や社内の人との会話だけで、自分の会社が何をしている会社なのか、考えますか? お客様がどんな人なのか、会ったことないですよね。正直、どんな人か想像もしていない人もいるでしょう?


会社って何か社会に貢献こうけんしていこうっていう目的があってできるものなの。その中にたくさんの人がいて、それぞれ役割分担している。全体の流れを考える人、そこに人をる人、各部署かくぶしょをまとめる人、その下で実務じつむを行う人、って感じにいろんな人がいる。ものを作る人もいるし、それを点検てんけんする人もいる。それを売る場所を探す人がいて、それを売る人がいる。売った後のサポートをする人もいて、その受付の窓口になる人もいる。システムを作る人がいて、そのシステムを使って管理かんりする人がいる。その1人ひとりが、その会社の目的に向かって仕事をしている。この中でお客様と会えるのは、売る人と窓口の人とサポートをする人くらいだね。それ以外の人は、直接、誰かの役に立っている実感はないかもしれない。でも、あなたの仕事が、社内の他の誰かの仕事を支えてて、その人がまた誰かの仕事を支えてて、間接的かんせつてきにお客さんや世間せけんに届く。そういう仕組しくみです。


会社としては、何かをお客さんに届けて、それによってそのお客さんが便利になったり、豊かな気持ちになってもらえるように、ということを考えているわけ。

そういうのを企業理念きぎょうりねんとかいったりするのだけど、気になった人は調べてみてね。好きなブランドとか、いつも使っているお気に入りのものとかを作っている会社とか、自分のつとめている会社とか。会社名と企業理念きぎょうりねんって入れて検索けんさくしたら出てくると思います。その会社がどのように社会に貢献こうけんしていきたいかってことが書かれてるはず。


その社員ということは、その企業理念きぎょうりねんにたいして、あなたも何か貢献こうけんしているわけよね。その中で先輩が「プロ意識が足りない」って思うのは、自分が誰かのために仕事をしているって気持ちが感じられない、ってことだと私は思う。もちろん仕事の出来不出来は人によってあるよね。でも、あなたをやとった会社は、この人はこの会社に貢献こうけんしてくれる人だって期待しているわけだから。その組織の一員だってことを意識して、自分ができることを精一杯やる。そして、それが誰かに届くんだっていうお客さんの顔を想像する。そのイメージ力があるか、ないか、ってことだと思う。他人事ひとごとみたいに考えるんじゃなくて、自分事じぶんごととして、自分はこの中で何ができるかを考えるってことかなー。


スポーツでもね。例えばレギュラーになれないって言ってる子、「だって俺レギュラーじゃねぇし」みたいな感じで練習している子がいたら、その子絶対レギュラーにはなれないよね。負けた試合の後、「ざまあみろ。俺を使わないから負けるんだぜ」なんて言っちゃう子は絶対レギュラーになれないよね。

自分が出てないのに、レギュラー選手と同じように悔しがって、自分が出ていたら何ができただろう、出れるように何をしたらいいのだろうって考えて、練習する子は、いつかレギュラーになって活躍してくれる選手になるって、柑那かんなは思います。


まとめ、プロ意識って何か。

組織そしきの目標に向かって、自分のできることを精一杯やる。

他人事ひとごとではなく、自分事じぶんごととして考えられる。

お客さんの顔をイメージすることができる。


アマチュアでも、プロを目指す人はそれを意識しておくといいです! プロになっていきなりプロ意識がつくものでもないし、プロのスカウトさんたちはプロ意識があるかどうかも見てるみたいです!!


ではまた。引き続き質問お待ちしてまーす!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る