第2話
そして今までモテたことがない薙。
そこは男としていいのか悪いのかは分からないのだが。
だが薙は女性にモテようとは思ってはいなかった。
薙は小さい頃から男性の方に興味がある。
だから勿論、初恋は男の子。
あれは小学校六年の時だった。
クラスで一番カッコよくて女の子にはいつも黄色い声を上げられていた男の子。 そんな子に薙は恋心を抱いていた。 初恋というのは実らない物だと思っていた。
でもその男の子とはいつも遊んでいた薙。
いつものように空き地や川で遊んでいると何やら怪しい本を見つけ二人でその本を見ていた。
その本の内容は男同士の怪しい本で見ているうちに段々とおかしな気分になって来る二人。
どうやらその初恋の相手もそういう気分になったのか二人は本に載っていることを隠れて見よう見真似でやってみると、気持ち良かったのか二人は放課後遊ぶ度にその行為を来り返して遊んでいた。
それが薙にとっては初めての行為だ。
だが小学校卒業と共にその初恋の相手というのは有名校に進学してしまい離れて行ってしまい二人の行為に終止符が打たれてしまった事があった。
それから薙は自分での行為も覚えたのだが、やはり二人での行為を覚えてしまった体は何だか気持ち良さが足りないような気がしていてしまっているようだ。
それでも相手がいない薙は仕方がなく中学、高校と相手が出来る訳もなく一人でやる日々だった。
薙はいつものように朝六時に仕事を終わらせると家に帰る。
薙の家は築何十年という位のおんぼろアパートに住んでいた。
そこは一応トイレは部屋内にあるのだがお風呂は共同。 だから家賃が安いという事だろう。 勿論、部屋内は狭い。 入って直ぐ右手にキッチン。 その奥に部屋はあるのだが部屋は一部屋しかなく六畳しかない。
大学の学費は親に支払ってもらっているものの家賃と食費は自分で稼がなきゃならない為、こうやって毎日のように夜中のコンビニでバイトしている。
そう夜のバイトの方が時給がいいのだから家賃代と食費代と光熱費を払って後は遊び代には回せる程だ。
帰宅して時間になると大学に向かう。
寝るのは大学から帰って来てバイトの時間まで寝て位なのかもしれない。 若いのだから多少寝ない位は平気だという事だろう。
そんな生活を送っている薙。
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