第16話 ライバル!?元彼女(カノ)出現!?

ある日、携帯を弄っていると――――



「毎日、ラブラブメールですかぁーー?」



ビクッ



「うわっ!瀏司っ!!」



グイッと肩を抱き寄せる瀏司。


ドキッ




「うわっ!」

「先輩、優しいだろう?」

「…それは…」

「面倒見良いし、カッコイイし。申し分ねーもんなー」

「な、何?嫉妬してんの?」

「まさか!」



抱き寄せた肩を離す。



「だよねー?だって瀏司、麻伊紫さんいるし」


「はあぁぁっ!?彼女が、どうして俺のテリトリーの中に名前が出るんだ?意味分かんねーんだけど」


「えっ?付き合ってるって噂だよ」


「噂は噂。信じるお前は馬鹿?」

「馬鹿って…失礼だな!別に、どうでも良いし!」


「あー、そうだろうなー。だって、お前、先輩とラブラブだもんな?どうでも良い話だよな」


「当たり前じゃん!まあ、同居してるから少しは気になるけど」


「気になる?」


「いや、突然訪問だったりとか…いつ、何処で、彼女に限らず見られてるか分からないわけじゃん?一緒に住んでる事」


「あー、バレた時はバレた時じゃね?一応、先輩には気を付けて行動するように伝えてあるし。彼女の朋花を守る為と思って宜しくお願いしますって」


「えっ!?」


「俺達、同居しているんだし、お互いの為っしょ?」


「それは…」


「つまり、そういう事だから先輩と心おきなくデートもラブラブカップルで末永く付き合え!ト・モ・カ」



「………………」





それから一ヶ月過ぎ――――6月



「朋花」

「あっ!拓海」

「悪い遅くなって」

「ううん」



私達は待ち合わせをし出掛ける。


私達は色々と話をしながらデートを楽しむ。




その途中――――



「あれ?拓海じゃない?」



声をかけてくる女の子。



「…あい…」




《もしかして…元カノ?》



まさかの遭遇。


楽しいデートが、一気に嫌な気持ちになり気分が落ち込む。




「こんにちは」と、笑顔で挨拶をする女の子。


「こんにちは」と、私も笑顔で挨拶をする。



「もしかして…デート中だったりする?」

「ああ」

「そうか。ごめんね。じゃあ、お邪魔しちゃ悪いから失礼するね」



彼女は、そう言うと去って行く。





「…元カノ…」


拓海が言ってきた。




「えっ…?あ、そうなんだ」

「ごめんな、気悪くしたろ?」


「ううん!平気!気にしないよ。だって、拓海カッコイイし付き合った彼女くらい、一人、二人はいるでしょう?案外、それ以上かな?私だって付き合った人はいたし」





頭をポンポンとする拓海。


ドキン


すると、グイッと抱き寄せ抱きしめる拓海。



ドキッ



「ごめん…サンキュー」



私達は、再びデートを楽しむ。





その日の別れ際―――――




「それじゃ」と、拓海。


「うん…」



私達は別れるも、私は足を止め振り返る。




「朋花?」



私は拓海の胸の中に飛び込む。



「もう少し…一緒にいたい…」

「えっ?」

「離れたら…そのまま離れて行っちゃいそうで…」




「………………」





バッと離れる私。



「ご、ごめん…!私のわがままだよね。か、帰るね!」




恥ずかしいのと、拓海の対応に私は慌てて離れ申し訳なさそうに笑顔を向け、去り始める。




グイッと引き止められた。




ドキッ




「たく…み…」



グイッと半回転すると、私の体が拓海の胸の中にスッポリと収まるとすぐにキスされた。



「家、来る?」



至近距離で言われる拓海に胸がドキドキ加速する。




「元カノの事もあったから正直、朋花ともう少し一緒にいたいと思ったのは俺も一緒だから」




私達は移動する。





「コーヒーで良いかな?」

「うん」




《ヤバイ…凄いドキドキしてきた》




今迄、キス以上の関係に進展する事はない。


そんな拓海とも、お互いバイトで休みが合わず、久しぶりのデートだった今日。


私達は、何をするわけでもなく色々話をしていた。






♪♪〜…


拓海の携帯が鳴り響く。



「メール。姉貴からだ。今日、遅くなるって。ご飯先に適当に済ませてだって。食事当番のくせに…逃げたな」

「えっ?に、逃げたって…」

「たまにやるから姉貴」

「そ、そうなんだ」

「ご飯一緒に食べ行く?」

「えっ?あ、いや…」




確かに一緒に行きたい。


でも……




「あの…良かったら何か作ろうか?私で良ければ手料理…」

「えっ?マジ!?」


「うん。いや…ほら私も瀏司と一緒だと料理は作るし出来ない訳じゃないし」


「じゃあ、お願いしようかな?」


「食材次第になるけど…買い物行かないといけないけど…」




そして、私達は買い物に行く事にした。


店に入るも、やけに注目されているのは気のせいだろうか?




「拓海、私達って…どう見られてるのかな?」

「えっ?朋花は、どう見られたい?」

「えっ!?それは…」

「なんて嘘だよ」



私達は色々話をしながら買い物をする。


そして買い物を済ませ再びマンションに戻ると作る事にした。



まあ手料理と言ってもシチューだけど野菜切ってシチュー粉を入れるだけだけど、私は作って帰る事にした。


すると偶然にも、お姉さんと入れ替わりとなり送って貰った。


マンションに帰るも



「お泊りコースじゃなかったんだ」と、瀏司。

「えっ?あのねー…」




私達は騒ぎ、夜も更けていく。

















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