第6話

「いらっしゃいませ。二名様でよろしいでしょうか?」

「はい」

「空いているお席にどうぞ」


店員さんに言われると美海さんは、一通り店内を見渡すと、いい席を見つけたのか奥の方へ歩いて行く。


「翔くん。ここの席にしよう」

「いいよ」


席は奥側の窓側の席になった。


鞄を荷物置きに入れて座る。


「ん〜何にしようかな」

「・・・・」


俺もメニューを見ながら、何を飲もうか考える。


「翔くんは決まった?」

「まだ・・・・だけど。美海さんは決まったの?」

「今二つまで絞ったんだけど、どっちにしようか迷ってるんだよね」

「ちなみに何で迷っるの?」


そう言うとメニュー表を、俺の見やすい位置に向きを変えてきた。


「このイチゴスムージーって奴か、マンゴースムージーで迷ってるの」


イチゴかマンゴーか。美海さんには、どちらも捨て難いようだ。


仕方ない。この後の計画の為にも、どちらかは俺が頼むか。


「迷ってるなら、マンゴースムージーは俺が頼むよ」

「本当に!?」


美海さんが勢い良く立ち、前のめりになり、顔を近ずけてくる。


「う、うん。それより顔が近い」

「あ、ごめん。ごめん。つい嬉しくって」


えへへ、と言いながら座る。


か、可愛い!


くぅ!だがここで落ちる訳にはいかない。やられっぱなしでは、いないぞ!!!


ピンポーン


店員さんを呼ぶために、ボタンを押した。


少ししたら店員さんが来た。


「お待たせしました。ご注文はお決まりでしょつか?」

「はい。イチゴスムージーが一つと、マンゴースムージーが一つ、あとダブルストロベリーパフェを一つで」

「は?」


今なんて言った?


ダ、ダブルストロベリーパフェ?それってかなりの、量があるやつだよな?


それを美海さん一人で食べるのか?いや、そもそも一人で食べるものなのか?


「ご注文の確認をさせていただきます。イチゴスムージーが一つ、マンゴースムージーが一つ、ダブルストロベリーパフェが一つご注文は以上でしょうか?」

「はい!」

「かしこまりました。少々お待ちください」


そう言って店員さんは去っていった。


「楽しみだね。翔くん!」


美海さんは満面の笑みで言ってくる。


や、やられた。


そう思いながら、注文した品が来るのを待つのだった。




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後ろの席の美少女な彼女と、陰キャな俺のイチャイチャ学校生活 こたろう @marimo0214

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