第12話 本当の想い
「よし。」
月が綺麗に輝き、揺らいているザラメの星。
今日はやけに夜空が綺麗だ。
そう思いつつ、あの子に会いに行くためベッドに横たわる。
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『…また来たの?』
「うん。」
『………………。』
「………………。」
『話すことないならこの空間から出てってよ。邪魔なんだけど。』
「…話すこと?あるよ。」
『だったらさっさと話して。この会話すら時間の無駄。』
「あのね…。君は私に幸せになってほしいって言ってたよね。」
『…そうだよ。本当は死んでほしいけどさ。お前まだ小5じゃねぇかよ。』
「そうだね。私もせめては中学に入学したいなって思ってるよ。」
『…その想い持ってること知ってる。だから幸せになってほしいって言ったの。』
…………案外優しいんだな。さすがもう1人の私。わかっているね。
「…あのさ。私ね、幸せになる方法をずっと探してるけど…。」
『………。』
「正直、あまりわからない。」
『…そうか。』
「私。頑張るよ。君のためにも。私のためにも。」
『………………あ、あり、がと、う?』
……………!この子がお礼を言った。
そのお礼は、なぜかぎこちなかった。
「だから…………っ!?」
空間がゆがみ始めた。まったく。ゆがみ始める時本当に揺れが大きい。そしてタイミングが悪い。
『じゃあね。』
「…!じゃあね!」
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