6話 ボスゴブリンとの死闘 その1

それから俺たちはゴブリンの討伐を続けた。


しかし中々、終わりが見えてこない。


「全然、減らないね……」

「確かにそうだな。でもまだ始まったばかりだ。もう少し頑張ろう」

「そうだね! よぉーっし! 頑張りますよ!」

「ふふっ……元気ねぇ」


そんな時だった。


「グギャァア!」


突如現れたゴブリンが襲いかかってきた。


このゴブリンは今までのゴブリンよりは数段強いのが分かる。


恐らくこのゴブリンの巣のボスゴブリンだろう。


「皆、下がっててくれ」


俺は一人で前に出る。


そして剣を構えた。


「グルルルッ!」


「さぁかかってこい!」


先手必勝だ。一気に距離を詰めて斬りかかる。


しかし相手の方が素早かった。


あっさり避けられてしまう。


「ならこれでどうだ?」


剣に魔力を込めて衝撃波を放つ。


しかしゴブリンはかわしてしまう。やはり素早いな。


ならば—— 今度は無数の風の刃を飛ばす。


これも難なく回避されてしまった。


このままではジリ貧だ。


何か手を考えなければ……。…………そうだ。あれを使ってみるか。


俺は腰に差していた『神器』に手をかける。


そしてそれを鞘から抜いた。


その瞬間、眩しい光が放たれた。




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