第5話 漫画みたいにしたかったなどと供述しており
そうして今、アタシたちは、向かいのビルとビルを結ぶ連絡通路の上を歩いていた。
つまり、屋根の上を。
しかし、この連絡通路があることを加味すると、このビルは逆さU字というより、月の字と言った方が近いのかも知れない。
「どうよ、この脱出劇!」
「タイミングが合わなかったら、僕ら三人ともお陀仏だったよ」
「まったくだ……」
奇跡の脱出劇の詳細は、こうだ。
まず敵がアタシに集中している隙に、二人には窓際へ向かってもらう。
そして敵を倒しつつ、窓硝子を破壊して準備オーケー。
アタシもいい感じのところへ敵を集中させて。
そこへ手榴弾を落として(あの落とし方は、好きな漫画をリスペクトして、何回も練習したものだ)、爆発する前に飛び退って離脱。
そして爆発と同時に窓の外にダイブ。
連絡通路へ着地して、今に至ると。
「いや~。二人の戦闘力は、地上での戦闘でわかってたしね」
「博打だよ」
二人は、呆れたため息を吐いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます