第11話 アルバイト
ミカどのがアルバイトのシフトに入っているから、3時までに戻りたいと言うので、楽しかったデートもこれで終わりだ。
「今度また会ってくれるよね♡」
「はい」
コージ殿がお別れのキスをしてくれた。
もう顔から火が出てきて、熱い。
ミカどのと一緒に家に戻る。
「ジュリちゃん、コージ先輩といい感じになれて良かったね。」
「そうじゃな、ミカどののおかげで貴重な経験を積むことができた、礼を言う。」
「コージ先輩ってモテモテだから、普通は2度目のお誘いなんかしないんだけど、ジュリちゃんのことはよっぽど気に入ったんだろうね。」
「なんと、コージ殿は勇者や英雄と同じカテゴリーのようじゃったか。」
「わらわが虜になるのも仕方がなかったということじゃな。」
ミカどのと一緒にアルバイト先に行く。
ファストフードの接客のバイト中、ドリンクを飲みながら、ミカどのが終わるのを待ち、店を出る。
「何か肩凝っちゃったから、肩もみに行きたいな。ジュリちゃんも一緒にくる?」
「もちろんご一緒させてもらうぞ。」
近くの肩もみ店に行き、2人ともマッサージを受ける。
ミカどのが肩をスッキリさせて、満足したようじゃ。
でも、これならわらわにもできるのではないか?
家に帰りミカどのに聞いてみる。
「わらわも働かなければ路頭に迷ってしまう。さっきのマッサージ店の仕事なら、わらわにもできそうな気がするのじゃが、練習台になってもらえんか?」
ミカどのは上着を脱いで肩を出してくれた。
「じゃあちょっとやってみようか。」
ミカどののきれいな肩に触れる。見たとおりのすべすべの肌で羨ましい。
痛くしないように、優しくつまんだり、揉んだりしていく。
手を触れながらであれば、魔力をほとんど使わずに鑑定もできたので、血行が悪くなっているところや骨が歪んでいるところなど、瞬時に見極めながらマッサージしていく。
「すごいよジュリちゃん! 初めはぎこちなかったけど、慣れてきたらさっきのお店の従業員のマッサージより気持ちいいよ。」
そんなこと言われたら嬉しくなってしまい、調子に乗って、背中や腰にもいくつかあるピンクに輝いているホットスポットのツボを優しく丁寧に時間をかけてマッサージしてあげた。
すると途中からミカどのは黙ってしまい、何かにずっと耐えているような感じだった。
「わらわのマッサージはどうであった?」
ミカどのに問いかけると、何も言わずにトイレに駆け込んでしまった。
はあ、はあ 声が聞こえる。なかなか出なくて踏ん張っているのかもしれない。
結構長い時間トイレにこもっていたミカどのがトイレから出てきたので、あらためてどうだったか聞いてみると、
「ジュリちゃん、あなた最高だよ! 途中からゴッドハンドになったかと思うくらいすごかった。ツボを押されるたびに気持ち良くなっていって、我慢できなくてトイレでしちゃったじゃんか。本当にすごいよ♡」
はて? 前側は流石にまずいと思ったから、肩や腰なら大丈夫と思って気をきかせたつもりじゃったが、刺激が強すぎたようじゃ。もう少しセーブしないと、まずいかもしれん。
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