第52話 冥影仙《めいえいせん》
「なんだ!!あれで死なないのか!」
「
もう
あとは
「それはどうですかね......」
「諦めるのじゃ
もはやお主一人でワシらとは戦えまいて」
「
思い違いをなさっているのではないですか」
「なんじゃと......」
「私のどこが一人なのですか」
そういうと片手を掲げる。
すると、何もない空間から黒い棺がでてきた。
その棺から人がでてくる。
「まさか、あれは!?」
僕たちは驚いた。その顔に見知ったものがいたからだ。
「
「あれは
「ああ
「それに
そう
「さあ、行け!十二大仙!!」
十二大仙はこちらへと攻撃してくる。
「私、
「ああ、俺と
「ああ、あなたがたで
「わかった
「わかった!
僕と
冥影仙を追う。
「ふっふっふっふっ......」
トウテンセンは笑いながら宮の奥へと向かっていった。
追ってさらに奥へと向かうと、
中央の屋根のない大きな部屋に入ると、
(ここは!?後に大きな扉がある)
「もはや逃げられんぞ。
私の国を滅ぼしたその罪あがなってもらう!」
「
一瞬で
(やったのか!!)
僕がそう思うと、
「その刀もらう......
そう女の声がすると、
何本もの鎖が柱の影から伸び、
僕と
そして
鎖は何もない場所へと戻っていく。
(女の声......)
「ぐっ!これは!」
影の中から、
「なぜ!?完全に倒したはず!」
「いや、
白い服を着た女が影から上がってきた。
そして無造作に
「ふふっ、かわいそうに、こんな体にされてしまって」」
はかなげな声で微笑みながら、
その白い服の女は片手に万象刀を持ち、
片手に
「あなたは......」
「わたくしは
そう消え入りそうな声で答えた。
「ばかな
(
「
よく働いてくれました。お陰でながき私の願いが叶う......」
「あなたが仕組んだんですか。
そういい、ふふっと笑うと、
懐から
取り出すと地面に投げた。
「!?」
「もはや必要ありません......」
「どういうことだ......
「ええ、私の願いは
「
......仙境大乱のあと姿を消したという......」
「姿を消した......違う!あの方はあやつに!
あの忌々しい
そういった
「どういうことですか」
「仙境大乱のあと、あの方の目的が果たされるはずだった。
にもかかわらず、あやつは
何を血迷ったか、
弱っていた
この
「それを解くために、こんなことを計画したというのか、
「そうです。
そういうと首の輪を見せた。その下にアザがある。
「それは
「ええ......このせいでわたくし自身が自由に動けなくなって、
色々計画が狂いましたが......」
「......
僕がそういうと笑う。
「ええ、あなたたちに邪魔されましたが......
ついでに
殺すつもりでしたので、おおむね成功でしょう」
「そんなことのために、俺の国を滅ぼしたのか!」
「そうです。この奥の扉の封印を解くには、
この
最初、警備の兵士を操り、あなたとその娘をたてに、
失敗に終わりましたが......」
「あれもお前が!!」
「わたくしにとって他のことなど、どうでよいのです。
我が師、
そういうと
「さあ、陰の気よ。この
そういうと、
黒い陰の気が濁流のように吸い込まれる。
「さすが、仙人たちの陰の気、すごい量だわ」
そしてその盃を刀にあけた。
するとどろどろとした黒い液体が刀を覆い。黒い刀身となる。
とてつもない気が周囲を包み込む。
(信じられない!!なんだあの陰の気!
とてつもない力を感じる!
あれが解放された
「これで扉を......」
「やめろ!!」
僕たちは鎖に繋がれ動けず叫ぶ。
「
稲妻が
「きゃあああああ!!」
空を見上げると、
白い象に乗ったコンビャクセンが杓を振るっている。
「コンビャクセン!!」
「師匠......」
僕たちを縛っていて鎖は消える。
「貴様ぁぁぁ!!
「俺は、この仙境のことをつぶさに見ていた。
いつか
目覚めさせようとする者が現れると思ってな。
異質な流行り病はやりすぎたな......
異変を感じ、ここに隠れていたのだ、
完全に気配をたつのにかなりの時間と力を要したがな」
「なぜだ!!なぜ
「......あの方も危険だと思ったからだ......
だから、与するふりをして、
あの方を封印することを画策した」
「許さぬ!!貴様だけは!!許さぬ!!」
今までの、はかなげな顔とは、
似ても似つかないほどの憤怒の顔をして、
強くかんでいるその口びるからは血が流れ出ている。
「悪いがあの方をよみがえらせるわけにはいかない......」
そういって
雷をおとし続ける。
信じられないほどの落雷に耐えていただったが、
ついには黒ずみとなり倒れた。
それを見た
ぐらつくと象から落ちてくる。
「危ない!」
僕は落ちてくる
「
そう
「今それどころではないでしょう」
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