第51話 冥洞《めいどう》
「速い!!」
龍となった
ものすごいスピードで空をかけ、景色が目まぐるしくかわる。
「この速さで一日近く飛んでも世界の果ては見えてこないのか)
「途方もない広さだな......人間の住むところをゆうに十個分は、
越えているぞ」
「ここ全てに魔獣や
信じられません」
「人がまだ踏みいっていない土地だ......
いずれは人が住むであろうがな......」
「この仙境とはなんなのでしょう?」
「仙境か......遥かな昔、人が人間界に住むまえ、
気が霊獣と化した。最初の霊獣であり、
のちの最初の仙人でもあった。
今となっては名すらわからんがの......
その仙人はいくつか気をわけて、人間を作り出したという」
「人間が気によって産み出された......」
「うむ、人間や動物、そしてワシのような自然は、
のちに仙人や霊獣となっていったが、
その異形や力ゆえ、人間たちとうまくは行かなかった。
それゆえ、仙境を作りそこにこもったのじゃ」
「それが仙境......」
「そう、だが仙人たちは、人間を仙境に連れてきてしまった。
慈悲や虚栄心、傲慢などでな......
しかし、心あるゆえ
それゆえ、それらのない真なる人、
「それが
「だが、それも絵空事、
生まれもった
それは心を捨てると同義......」
(これどこかで......)
「もしかして......
あなたの弟子なのですか?」
僕の問いに、
「いかにも、ワシの弟子だ。だがなぜそれを」
「僕の先生である
「そうか......ここも
それで
「いや、
あなたに化けた
そして空から落ちるのをみた......」
「そうか......あの子は心優しき子だった。
だから、才能あっても仙人にはなれなかった。
陽の気が強すぎ、陰の気をうまく使えなんだゆえに......
しかしお陰で繋がった。
これも縁か......
それから
すると、大地の果てに黒い夜のような空間が見えてくる。
「これが
中に入ると宇宙空間のように真っ暗な空間があるだけだった。
「確かに仙人以外はいれないな......
あそこに大きな気が横に並んでいる!」
「うむ、あれが
復活させようとしている者たちだな」
「大丈夫なのですか!」
「ワシの中に入っていれば気を完全に消せる」
そういうと、少し止まり、僕たちは透明な龍の中に包まれる。
その時、後ろから多くの気が近づいてきた。
「あれは!?
前の仙人たちに後の仙人たちがぶつかっていった。
「今のうちに奥へと進むぞ」
そのまま僕たちはその上を飛び、奥へと進んだ。
さらに奥に進むと、真っ暗な空中にひとつの巨大な宮が見える。
「あれは!?」
「あれは
おそらくあの中に
そう
そのまま、宮の中へとはいる。
何本もの巨大な白い柱のたつ通路抜けると、
奥に大きな部屋があった。そこは天井がみえず、
左右の壁も見えない。その中央に黒い服の男がたつ。
そのそばには
「このまま、突っ込むぞい!」
僕たちは
龍は
降りた僕たちはおのおの攻撃を仕掛けた。
「
「
「
「
「
衝撃が響くと、
「
僕たちと
「大丈夫だ......、眠っているだけだ......」
ほっとしたように
「ふふ、やはり来ましたね」
「!?」
倒れた
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