第38話 命炎仙《みょうえんせん》
(隠れても無駄か)
僕たちは姿を現した。
「あなたが
「......お前......」
一瞬驚いたような顔をした。
「一体あなたの目的はなんなんです」
「......お前たちには関係ない去れ......」
「関係ないわけないじゃない!あんたのせいで、
仙人が疑われてんのよ!」
じっと
「
その為なんですか......」
「
灰混仙(かいこんせん》はなにかを考えている。
(もしかして知らないのか!?)
「......
黙っていたが、口を開くとそう静かにいった。
「なっ!?」
「嘘おっしゃい!!そんなことなんで十二大仙人がするのよ!」
「......お前たちがどうとろうとかまわない。だが事実だ......」
「あんた!」
僕は食って掛かろうとする
「なぜ
「......殺してなどいない......」
静かに
(やはり殺してない?
「さっさと去れ......お前たちでは私に勝てはしない」
手にもった日本刀のような長い刀を抜いた。
(ダメだ逃げないと!力の差が歴然だ!)
羽衣を強く握っている。
その時、洞窟内に暖かい風がふいてくると、
一つの大きな炎が目の前にとんできて落ちた。
「えっ?」
それは大きな赤い鳥で、上から長い赤い髪の女性が降りてきた。
「何者だ......」
「あら、あら、あなたもここにいたのですね
この場に似つかわしくないおっとりした声で、
その女性はそう言った。
「
「......
緊張した面持ちをした
微動だにしない。
動かないというより、動けないという方が正しいのだろう。
(警戒してるのか、いや圧倒されてるのか、
......確かにこの
とんでもない大きな気を持っている)
「あなたですか......
仙人を排斥しようとする者に力を貸している仙人は」
「それがどうした......」
「いますぐにお止めなさい。
危険な天仙たちが降り立ち、
人間に危害を加えるかもしれない」
「それはできない......あいつを見つけ倒すまでは......」
「あいつ......」
「それは、
僕がそう聞くと、
「この国を滅ぼした仙人を......
だが、その者が何かを画策するために、
あなたを利用しているのだとしたら」
「なんだと......どういうことだ」
「
大きな戦いが起これば大量に陰の気が集まる......」
「それを......まさか」
刀を納め翔ぶようにその姿を消した。
「あっ!逃げる!逃げましたよ、
「いいのです。取りあえずここの人間を留めるのが先決」
こちらをしげしけみる。
「あらあら、あなたは......
僕をみて
「ち、ちが、ちがいます!
こいつは
「
すこしお聞きしたいことがあります。
まず僕の知っていることをお話しします」
僕は今までの経緯と状況について、
「......なるほど、よくわかりました。
そういって
「本当に
「わかりません......ですが、
彼が、
嘘をつく必要性は感じません。
......ですが
急いでやってもらわなければならないことがあるのです」
「やってもらわなければならないこと?」
「ええ、北の国、
天仙たちが降り立ち、何かを企んでるようす、
急いで
もし、どうしても力が必要ならば、
訪ねるように」
お願いしますといわれ、それを了承すると、
赤い鳥と共に炎となって翔び去った。
(何かとてつもないことが、この世界で起こってる気がする)
「しょーがないわね!行くわよ!
「ああ、あっ!
洞窟をでると、
「大丈夫だった
「ん、ああ、こいつらの
かなりやばかったが、突然現れた炎で全員吹き飛んで。
何とか助かった。そういや洞窟に飛んでいったけど、
大丈夫だったか?」
「それより行かないと行けないところがある。
......後で説明するから行こう!」
僕たちは
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