第11話 ヤンデレ妹も甘えたい


「んで?今度はなんだ?

 今日はもう流石に疲れたから、手短にして欲しいんだが」


「もちろん!お兄様のご迷惑にならないようにいたしますわ♪

 わたくしはお兄様の温もりが恋しいのです♡

 わたくしとても辛かったのですわ…

 あのクソや……葵葉にキツく言われてしまいました…わたくしはお兄様を愛しているだけなのに!

どうしてあのクソ野郎は否定してくるのでしょうか、およよよ……」


「そんな分かりやすい嘘泣きがあるか!最後クソ野郎って包み隠さず言っちゃってるし!

てかなんで乗っかってきてんだよ…」


「バ、バレてしまいましたわ…

作戦は失敗ですわね、自然にお兄様に甘えられると思いましたのに…

もうこうなったら…無理やりにでも……」


ヤバい、これは止められなくなる!

余計悪化するかもしれないがここは…


「……え、」


「えっと、あのなんだ、

まあ、愛華も、俺のためにいつも頑張ってくれているし、たまにはな。

毎日って言われたら困っちまうが、

たまには甘えられたら応えたくなっちまうよ

はっ…ははっ…」


俺は愛華に抱き着いてしまった。

愛華は本気で俺に甘えてきているので、拒絶したくないし、咄嗟に静止するにはこれしかないと思ったからな。


と、開き直ったけど、後のこと考えると…やばい気がする…


なんせ愛華は





最恐のヤンデレだから…


「は〜〜〜〜♡〜〜〜〜♡♡わたくしの♡♡わたくしだけの♡お兄様♡♡♡愛しております♡好き♡好き好き大好きです〜♡お兄様〜♡♡」


「ああ、お前はいい子「あーーー!!!!お兄様お兄様お兄様お兄様お兄様ーーーー!!」うぎゃーーー!!」


ぐおぁーーー!!!力強すぎだろ!!!妹に全力で絞られてるー!!


「おーい!愛華!苦しい!!一旦離れろーー!!」


「苦しいほどわたくしの愛が伝わっているのですね!!嬉しいですわ〜♡♡」


全然伝わってねーよー!!!

これで落ち着くと思ったら落ち着くどころか悪化してんだよーー!!

まーじでミスった…愛華には常識が通用しないって覚えとかなければ…


「とりあえず一旦離れろ!全力で抱きつかれたら流石にキツイって〜!!」


「いやんっ♪お兄様ったら強引ですわね♡

せっかくお兄様のほうから私を求めてくださったのです♡♡

こんな滅多にない機会をくださったのに直ぐに離れるなんてありえませんわ〜♡♡」


「い・い・か・ら・は・な・れ・ろ〜!!」


かなりでかい声で喋ってるから、また葵葉になんか言われちまうな…


こうして、俺の波乱すぎる1日が終わるのであった。





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