第2話 俺の生活は普通ではない2

 1悶着あったあとでようやく俺はリビングに降りてくる。


「あ、兄さんおはようございます。今日も蘭の叫び声が聞こえたのですが、また愛華になにかされてたんですか?」


 そして今話しているのが長女の葵葉あおばだ。

 家の家事のほとんどしてくれていて、成績優秀なまさに完璧な妹である。葵葉は2人と違って落ち着いた性格で、とてもクールな雰囲気を漂わせている。ただ共通することもあって…


「まあそんなところだ。頻繁に来られてもう慣れちまったけどな。」


「朝から騒がれると迷惑なのでやめてもらえませんか?ただでさえ忙しいのに、私は兄さんに抱きつく暇もないというのに。もういっその事起きてきたら抱きつく義務を制定すべきだと思うんです。第1兄さんは妹に対するスキンシップが足りないとおもうんです。もっと……etc」


と、朝からめっちゃ説教される。

葵葉は自分からグイグイ来るタイプではないが紛れもないブラコンだ。


「妹に手を出すような兄は流石にクズまっしぐらだと思うんだが。」


「? 私は一向に構いませんよ。むしろ兄さん以外の男に手を出させるなんて考えたくもないのですが。確かに世間一般では兄と妹は健全な関係だと思います。ですがウチは普通とはかけ離れているので全く問題ないのですよ。」


「そう言われてもな…」


異常なのは今に始まったことではないがいざ面と向かって言われると変な感じがするな。


「まあ、とりあえず朝ごはんを食べてください。片付けが遅れてしまいますし。私は愛華の様子を見てきます。どうせまだ兄さんの部屋にいるでしょうから」


葵葉はしっかりしているから、ちゃんと切り替えることが出来るのがとても助かっている。蘭と愛華はなかなか聞いてくれないからな…苦労するぜまったく。


だけどみんな俺のことが好きだからこそだと思うとなかなかきつく言えないんだよな。妹達ほどではないけど、俺も妹達のことはすきだしな。ってもしかして俺も結構毒されてるのか?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る