第1話 入学だよ
今日は古墳中学校の入学式です。
春ソングがバズる理論にあやかり、本作も桜舞い散る場面からスタートです。
ですが、近年の温暖化により、ハリケーンが発生した模様です。
更には春雷の豪華特典付き。まるで天気までもが新入生を熱狂的に祝っている様ですね!
おや? 土煙を巻き上げ猛烈な勢いで走ってくる少女がいます。
そう、本編主人公のハオちゃんですね。
脚の回転速度が、8,000r/hを超えて渦巻きみたいになってます。
レッドゾーン突入、真っ赤なタコメーターで奏でる
「アッシだよぉぉお! 初日から遅刻してしまうんだよぉぉおお!!」
焦燥と絶望が入り混じる素敵な音色ですね!
まさに天使の咆哮。これにはハリケーンも『ふっ、負けたゼ』と、沈黙せざるを得ません。
汗水、鼻水etc……を、キラキラと撒き散らし爆走するハオちゃんは、ヒロインらしい必死の形相を浮かべています。
彼女の
ハオちゃんは、勢いそのまま教室まで駆け抜けます。
彼女が発生させたソニックブームが窓ガラスを次々に破裂させる
キラキラ輝くのは希望に満ちた学園生活の始まりか、ガラスの破片かは皆様の想像にお任せします。
ハオちゃんは教室のドアを開けると、元気よくご挨拶しました。
「やあ!アッシだよ。はにわハオちゃんだよ! よろしくだよッ!!」
そうそう、ハオちゃんは魔砲少女である事を、みんなに隠しておかなければなりません。お約束のテンプレみたいで遺憾ですが、そういうものと割り切っていきましょう。
まあ! なんという事でしょう。
ハオちゃんったら、
彼女のクラスメートの大半は吹き飛ばされて、
さて、星になったクラスメートが無事
先生が荒い息遣いで教室に入ってきました。
『誰だぁ?!学校を破壊している奴はぁぁああ!!』
困りました。とても怖い先生のようです。
これから薔薇色の学園生活を送るはずなのに、これでは出だしから
でも、待ってください?
プロローグで、ハオちゃんの髪留めが『
ストーリーが見えてきましたね?
ハオちゃんは先生を見て言いました。
「先生、おはようございますだよ」
ではなく、
「先生はヨクボウに操られているんだよ!アッシが退治するんだよ!」
これこれ。
それでは皆様お待ちかね、変身シーンです。
ハオちゃんの埴輪型髪留めが『おおおおお…』と、芳醇な低い声を絞り出すと輝き始めました。
「ハオちゃん変身だよ!」
ハオちゃんは髪留めにタッチすると、全身が眩い光に包まれました。
服が無くなって身体のラインがあらわになるのはpvを伸ばす為ではありません。変身といえば、お約束の不可侵条約ですね。
でも残念ながら逆光のため皆さんに見えるのは埴輪の様なシルエットだけです。R指定していない理由が此処にあります。
さあ、尺も短くなって来ましたので巻きでいきましょう。
ハオちゃんは3頭身から7頭身になります。
腕と脚もスラリとモデル体型へ。
お胸もバッチリ強調されたナイスバディになります。皆さんはシルエットでお楽しみ下さい。
このまま、光をフェードアウトさせるとコンプライアンス違反になりそうです。
なので、ひらひらスカートとフリフリドレスを身に付けて頂きます。そうそう、髪の毛もいっそのこと金髪ロングのツインテールにしましょう。これは外せないですよね!
決め台詞はどうしましょう?
「埴輪に変わってお仕置きだよ!」
……変わってはいけません。『代わって』が正解のはずです。
ほら、言わんこっちゃない。
「ハオちゃん!覇王モードだよぉぉおお!!」
ハオちゃんの筋肉が肥大化!
フリフリドレスはビリビリと音を立てて破れ去ります。
ああ!せっかくのツインテールも剃り上げちゃって?! まるで岩の様な埴輪の化身が爆誕です。
それにしても見事な大胸筋に惚れ惚れするでしょう? 腕は丸太みたいに立派です。ついでに性別も男にしておきますね。
こうして変身を終えたハオちゃんは見事なマッチョメンになりました。
「
ハオちゃんの
吹き飛んだ先生は黒板にクレーターを描いて気を失いました。
「悪!霊!退!散!」
ハオちゃんは、輝く身体(オイル配合)で勝利宣言します。 ポージングが決まってますね!
こうして、古墳中学校の平和は今日も守られましたとさ。
––– つづく
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