第12話 町長、見参す。
※ ※ ※ ※ ※
一方、キャンプ場からエルフと冒険者達が出て行った翌日の話である。葵町の田中町長がキャンプ場にやって来た。エルフと冒険者達に遭遇しなくて良かった。でも、アネットとエベリナは居るんだよねー。
「イヤー、おはよう」
「おはようございます。町長さん」
「森君とは電話以来だね。来るのが遅れて、ごめんねー」
「忙しいのにすみません」
「イヤイヤ、役場の仕事も結構あってね。ここちょっと遠いんで、悪かったねー。で、パーティーの皆さんは?」
「昨日の朝に、帰られましたけど」
「そうか、帰ちゃたんだ。残念だったなー。確か4日間だったけ」
「そうです。みなさん、助かったって言ってました。寝泊まり出来たし、食事もです。弟さんからも、お土産も頂いたりしちゃって」
「そうかい。そうかい」
「本当に嬉しそうでしたよ」
「ウン、お節介だと思ったけど、喜んでもらって何よりだよ。あとで、弟にも伝えておくよ」
「特に町長さんが許可してくれた破棄予定のレンタル品。特に喜んでました」
「ウン、喜んでもらって何よりだ。野営の用品を無くしたと聞いたからね。キャンプ用だから、中古でも少しは役立つだろうと思ってね。困ったときはお互い様だよ」
「みなさん、ずいぶんと喜んで持って行かれました」
「ハハ、そんなに喜んでくれたのか。遠い外国から、来てくれたんだからね。ウン、使ってくれるなら嬉しいよ。日本人の心。モッタイナイだよ。それに正直、残しといても破棄処分だから産廃になるしねー」
冒険者達の話もそうだが、町長さんには妖精のアネットとレッドドラゴンのエベリナを紹介しようと思ったのだ。が、幸か不幸か2人とも事務所の仮眠所の布団でまだ夢の中であった。
イヤ、わざとでは無い。俺っちもある程度の保身の知恵は有るし、一般人に妖精やドラゴンを紹介しても理解できないかも知れないからね。
で、夜更かしはイカンと注意しておいたのに、事務所に在ったテレビゲーム機でズルズルとゲームをしていたのだ。このゲーム機については後に述べる事も有るだろう。
それはともかく、無理やり起こせば、ご機嫌が悪くなるだろう。何事も無理はいかんよねー。また今度の機会で良いだろう。今はそれより重大な案件があるのだ。
「で、町長さん。これ、領収書です。明細は、こっちに書いときました」
「西にある、あの山の手前の道。この間の雨で、あそこが山崩れでね。君も知っているだろ。まだ通れないんだよ。まぁ、ここには東の入口から来れるんだけど」
「エェ」
「でね。土木課の言う事じゃ、人手の手配も有るしね、直ぐには無理そうなんだ。もうここまで来たら復旧は、春の改修と一緒でいいかなって思っているんだよ」
「で、町長さん。これ、領収書です。明細は、こっちに書いときました。聞こえてますよね」
「休場中だから誰も来ないしね。不通と言っても東の道一本あるから、電話線も東から引っ張っているからさ。悪いけど、森君。そういう事で春の改修までバイト頼むよ」
「で、町長! これ、領収書ですってばー」
「オー、さすがに覚えていたか。イヤ、すぐ出すよ。冗談に決まっているじゃないか。23500円か。ウーン、立て替えだものね。よく食ったね、昨日の分までなんだね。お・も・て・な・し、頼んじゃったもんな」
「はい、25000円ね。ご苦労さんだったね。アァ、お釣りは良いよ。大人だよ」
「エー! 良いんですか。ありがとうございます」
「森君、パーティーは若い女子ばかりだったの? 見栄張って、オミヤ代なんてのに身銭切ったんじゃないのー? 領収書かレシートがあれば出してくれてもいいよ。この際だから払うよ」
「ワー、もっと早く教えてよー。イヤ、教えて下さい」
「どしたの? 座り込んだりして、気分でも悪くなったのかね?」
「実はー」
「何々。ウンウン、若気の至りで、見栄を張ったと。ハハハ、パーティー用に小麦粉や塩・砂糖など購入したんだ。けど、格好つけて領収書は貰わなかったという事だね」
「領収書は無いです。でも、まけてもらって10000円でした。よろしくお願いします」
「ウーン、残念だっね。大人の世界にようこそ」
「元気だしなよ。そうそう。写真だけでも、撮っとくように頼むんだっなー」
「エ、ありますよ。スマホですけど、撮りましたよ。彼女達の写真」
「見る、見る。早く出して」
「チョット待って下さい。……エーと、これですね」
「オー、皆若いね。ホーお嬢ちゃん達、ノリノリで冒険者のコスプレしているね。オ! こっちの大柄な人は?」
「エルフです」
「エルフ役だね。しかし、筋肉質のエルフかー。ウーン、大柄だけど抜群はスタイルだね。筋肉質のエルフはどうかと思うけど、エルフが好きなんだろうねー」
「コスプレじゃないと思いますが……」
「またまた。フーン、僕はてっきり登山愛好家のパーティーだと思っていたんだけど、コスプレもしていたのか。今時は衣装持って山登りするんだねー。しかし、趣味とはいえ元気だね」
「でも町長。スマホ見て冒険者やエルフって良く分かりましたね」
「何を言っているんだい? こう見えても、僕はチャンとなろう派なんだよ」
「アァ、それでー」
「ウン、その通り。迫害の時代を耐え抜いてきたんだよ」
「そ、そうなんですか」
「苦しい時代も有ったし、多くの同志も失ったんだよ。でもね、信念を貫いて今に至るという感じだね」
「エーと。じゃ、中高年の読者なんですね」
「そうなるね」
「結構、居るんですか?」
「よく聞いてくれた。もう一大勢力の厨二病患者達だよ。日本の将来は……ハハハ」
「そうなんですかー」
「ウン、一度染まると中々やめられなくてねー。ここだけの話、今でも車にはサバイバル本と農産物や工業技術のハウツー本を必携しているんだよ」
「確かに、便利な案内書や手引書が有れば異世界転移しても有利ですよね」
「ウンウン、そうだよ。本だけじゃないよ。ここだけの話、この間までは車にボウガンや工具を積んでいたしね。いつでも転移OKって……。ア! 何を言わせるんだい」
「ホー彼女達、結構様になっているねー。ウン、いかにも冒険者パーティーという設定だね。でも、ここの事務所がバックで、合成はないなあー。合成前の写真が見たかったよ」
「合成じゃ……」
「分かった、これ。森君が作ったんだろ? 確かに、一人だと暇だもんな。光の入れ方や縁取りの加工。結構、上手いね。やるね」
「町長。これ、加工なんかしてませんよ。本物ですよ」
「またまた。マァ、いまいち本物らしく見えないのは残念だけど、スマホの画像処理も随分と凄くなったと言う処だね。若い女の人達と過ごせて楽しかった?」
「エェー、確かに色々ありましたけど、楽しかったですよ」
「最近では外国の人。日本までわざわざコスプレに来るらしいからね」
「そうですね」
「美人さんに囲まれて、森君も幸せな時間を過ごせたみたいだ。オッと、長話になっちゃたな」
「ハァ」
「じゃ行くけど、何かあったら電話して。あぁ、寒くなって来たから風邪ひかないようにね」
帰り際に、10000円。今回だけだよと言って手渡ししてくれた。町長、めちゃエエ人やー!
町のライトバンでやって来て、10分居たかなー? すごい勢いだったなー。近々、町長選挙があるらしいけど、この勢いで頑張ればOKだと思うよ。
ノリが良くて、人当たりも良い町長である。町長と言うのも政治家だし、ある意味では人気商売だものね。人気が気になるよね。
それで、冗談と分かっていても幅広い層に受け入られるよう、日々研鑽を積んでいるに違いない。俺っち、あおい町での投票権が無いのが残念です。
しかし、いい人だとは思うんだけど、チラッと荷室にボウガンみたいのが見えたんだよなー。大丈夫かなー、禁止になったはずだけど。厨二病を引きずっていないと良いけど……。
そうかー。田中町長は一般人ではなく、チャンとなろう系だったのか。アネットとエベリナを起こして紹介しても良かったかも知れんな。
※ ※ ※ ※ ※
散歩の時、もとい巡回に時に気づいたんだが、異世界から日本、つまり青き深淵の森から、キャンプ場を通って日本側に侵入できるのではないかと思った。
確かにミレナが張ってくれたソフト結界が有るらしいから、さほど心配しなくても良いと思うが……。しかし、強力な魔物は、キャンプ場に侵入出来るかもしれないと言っていたし。だとすれば、日本側も危ないのではないだろうか?
アネットやエベリナの様に、魔力量の多い者や変異種は居るはずだろうし……。思うよね、ここを通り抜ける魔獣が居るって。居れば、大変な事になるかも知れんなー。
ただ、都合の良い事に魔法使いのアリーヌや神官魔法のロザーリアが言うには、キャンプ場(日本側)では魔素が薄い為に魔獣、特にスライムや一角ウサギの様な魔力の少ない物は侵入しても越年して生き残る事は出来ないだろうとの事だ。
本当だよなと聞くと、一角ウサギより大きなゴブリンなら可能にかも知れないと訂正していた。チャンとなろうに出て来るゴブリンなんては、弱っちい魔獣だと思っていたが用心はすべきであるな。
それにしても異世界の定番、魔素かー。有る有るだけど、魔素が日本側に流れ込まない理由については、結界とか次元の狭間とか、いろいろと言っていた。知らんけど。
因みに俺っちはどうなのと思ったが、アネット曰く、リョウターは理の身を食べた超越者であり、魔素を吸収出来るようになっているからねと言われてしまった。理の実と言うのは言語能力アップだけではないのか?
フム、超越者ってなんだろう? 別に日本人を辞めたつもりは無いのだが、超越者になってしまったのか……。俺っちの左腕が疼くの次にカッコイイ言葉では有るな。
※ ※ ※ ※ ※
「一通り、廻って来た。ここなら野営しても大丈夫だろう」
「有難う、ミレナ。少し遅かったわね」
「アァ、心配をかけたな。なにチョッと知り合いのドラゴンに会って話をしていてな」
「それならいいけど。じゃ、このまま準備を進めましょう」
「オイ、聞いたか。エルフの知り合いはドラゴンだってさ」
「青き深淵の森ですから」
「確かに、人も通わぬ深い森だ。ドラゴンだって普通に居るのかも知れんぞ」
「イヤイヤ、それは無いと思いますが強い魔獣はいるでしょうね」
「そう言えば、リョーター様の所では、夜に見張りを立てなくてもいいと言われたね」
「大賢者となれば、魔獣の危険など無いも同然だろうからな」
「だろうなぁ」
「リョウター様の世界では、野営と違ってキャンプと言っていたな」
「楽しみながら、野営するんだそうだ」
「結構人気らしくて、ゲームをしたりして遊びながら野営をすると言っていたぞ」
「日本ってのは、どんな世界なんだろうな?」
「頂いた品ですが、色んな工夫がしてある道具が多いです」
「軽いし、早い。ずいぶんと楽」
「そうだな。テントを始め、あっという間に野営の準備が出来るからなぁ」
「これだけの物、王国中を探しても無いですよ」
「アァ、いままで見た事無いし、便利な道具ばかりだ」
「ちょっと、これ見て! すごくない?」
「ふしぎだ」
「小さく畳めたり、複数の使い方が出来たりするんだ」
「魔法を使っていないのに」
「これなんか、なんで出来ているのだろう?」
「獣の骨を削った訳ではなさそうだな」
「人間が考えた道具だろうが、本当に良く出来ているな」
「使うには多少のコツは要るけどな」
「いきなりは無理かも知れませんが、使えるようになればなるほど良さが分かります」
「そうだな。あそこで一度、リョウター様が組み方を教えてくれたからかな」
「しかし、アリーヌ。便利なのは良いが、魔法使いが火魔法を面倒くさがって、どうする? また、ライターで点けるのか?」
「早いし、安全。おまけに疲れないけど、何か問題でも?」
「イヤー、そこまではっきりと言われると無いけど。何となくなー」
「便利な道具は、魔法使いを堕落させる訳か。憶えておこう」
「ウンウン」
「食事も美味かったな」
「そうね」
「リョウター様が持たしてくれた、このレトルトパックと言う食糧、おいしいわ」
「すぐに食べれる」
「便利で作るのも楽ちんだしな」
「お湯は要るのだがな。軽いし。多少かさばるが、何と言っても味が良いしね」
「でも量が少ない」
「それはアリーヌだからでしょ」
「パスタと絡めたら良いでしょうね。鶏肉でしょうね? 野菜も色々入っているし。貴族でも、手に入れるのは」
「そうね。こんなに一杯という感じでスパイス? が入っているし」
「実際に食べてみても信じられないくらいだわ」
「このコーン? のスープなんかも、お湯をさすだけで出来るんですから」
「水よりミルクを入れたらもっとおいしくなるそうですよ」
「冒険者用の携帯食は水分が、多いと重くなるのでパサパサですよ」
「保存食なんてのは、干からびた食べ物ばかりだしね」
「干し肉なんて、釘が打てるぐらいだしー」
「スープにするにしてもナイフで削るんだからなぁ」
「そうそう、おまけに保存の利く塩辛い物はそこそこの値段がするし」
「フリーズドライですか? 同じ水なしでも、こっちのは全然、重くないし、しかも美味しい」
「このパック? 水や、お湯を入れて、しばらくするとこのリゾットというのが出来るんですね」
「ロザーリア。あんまりお湯を入れるないでと言ってるのに。もー、またお粥になっちゃう」
「そうですね。種類も色々あるみたいですね。スープに浸かっている物や麺? リョウター様はラーメンて言ってたと思うけど」
「でも、一番はお湯を捨ててソースをかけてマヨネーズをかけるカップヤキソバ? という麺料理だな」
「あれかー! 何か、蓋に精巧な絵が描いて有って、麺にマヨネーズをかけてましたよね。で、はずれもあって。もの凄く辛いの、口の中が痛くなるぐらいの。とにかく水、水、ってなる」
「あれには驚いた」
「私、水魔法が出来て本当に良かったと思ったわ」
「ディアナが気に入ったのは、マヨネーズが付いていたからでしょ」
「だから、みんな協力して半分ずつマヨネーズあげたでしょ」
「アーァ。町へ着いたら、いつものお食事なんだねぇ」
「パンは二度焼きの堅パンだから、保存性は良いけど噛み切れないほどに硬いから」
「堅パンはワインや水に浸してふやかしてからでないと食べれないからね」
「喉につかえるしな」
「ホント、歯が折れるんじゃないかというのもあるしね」
「リョウター様の所は、毎回白パンでしたねー」
「白パンは高いからなぁ。あっても食べられるのは貴族や裕福な商人だけさ」
「そうだよねー」
「あたしらは、ふすま入りの二等級の黒パンが普通だからね。まあ、エールとチーズがあれば何でも食べれるけどさ」
「違いない」
「私、チーズは脂肪が多くて、ねっとりしたのが好きだよ。最上級のチーズは夏至の時期に作ったこってりしたものだね。あっさりしたのは安物だから」
「食堂で出て来るスープは、一年の内3分の1の期間はキャベツですしね。他はホウレンソウや豆、カブのスープ。旬になると毎日同じのものが続くし、それしか食べれないし」
「でも、豆をポタージュにしたのは何時でもオーダーできますよね。そら豆、えんどう豆、ひら豆(レンズ豆)、ひよこ豆(エジプト豆)ですか。多いのは、そら豆とえんどう豆かなぁ」
「目先が変わったと言ってもスープやピュレで食べるのが普通だし、たまにライ麦とまぜてパンになったりはするけどさ」
「リョウター様の処は、美味しい物もいっぱい有ったが、変な道具も多かったな」
「そうだね」
「電気と言うのは色んな所で使うそうです。蛍光灯もそうでしたね」
「灯りの魔法より明るかった。自信無くす」
「便利な物が多いです。あれでは魔法使いでなくとも、魔法使いみたいですよ」
「お湯の出るトイレと、お風呂も良かったです」
「お尻が幸せだった」
「あれ、きっと水魔法と火魔法の合わせ技ですよ」
「ホント、お湯が何時でも使えるのは幸せね」
「そうそう、困ったのは、事務所の前の機械ですね。自販機でしたか? あれリョウター様に聞いたら、コインを入れないと出てこないでしょ。戸惑いましたよね」
「それに、電気? が通じてないと言われても。電気って、目に見えないらしいし」
「確か、灯りが点いていないのは機械が動いてないんですよね。コインを飲み込んで下から出すだけだったし」
「途中で、コインから紙幣と言うのに替えたでしょ。リョウター様が紙の方が10倍の価値が有るとか言って」
「そしたら、ロザーリアが飲みたいのは1本でいいからと言って、10分の1に紙をちぎって入れても出てこないの」
「リョウター様が、微妙な顔してたわね」
「あれ、はっきり言って怒ってましたよ」
「あれかー。知らなかったんだよ。謝ったし」
「冷たいのも、熱いのも、同じ取り出し口から出て来るし。考えてみれば不思議? だよな」
「そういって、ディアナ。何本買いました?」
「一人、3本までと言われたけど7本出した」
「リョウター様は遊ぶなと言いたそうな顔してましたよ」
「しかし、お土産は何と言っていいか。塩・砂糖・コショウですよ。みんな高い物ばかりです」
「えらいもの、もらっちゃたなー」
「狙っていたんじゃないの?」
「そうとも言う。ハハハ」
「きっと、ひと財産になりますよ」
「この小麦粉は帰り道で、食べちゃうからずいぶんと減るでしょが、残った分だけでも上質の白パンが焼けるかも?」
「あ、それ。聞いたよ。何か粉の種類が違うから、上手く行かないかもって」
「パンの事はパンの専門家に任せよう」
「ウン、知り合いのパン屋に頼んでみよう」
「そうだねー」
「一時はどうなるかと思ったが、良い経験だった」
「リョウター様って、結構いい奴だし」
「やはり、青き深淵の森の大賢者だったんでしょうかね?」
「どうだろうなー?」
「あぁ。皆して、また行きたいなー」
「「「「ウン」」」」
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