第11話 ウロコのあるお客様

 明けましておめでとうございます。本日は朝6時に第11話、7時に第12話、8時に第13話、と3話を連続アップさせていただきます。笑う門には福来ると言います。年の初めに福を呼び込めるよう、拙い文ですがクスリと笑っていただければ幸いと思います。では、今年もよろしくお願いします。


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 さて、唐突に出て来たドラゴンのエベリナであるが(そう、異世界と言えばやはりドラゴンは避けて通れないのである)、あのカレーに魅せられたドラゴンの登場である。喜びのあまりシッポを振り回して、俺っちに怒られたドラゴンなのだがなぁ……。


 ※ ※ ※ ※ ※


 その日、キャンプ場から草原の向こうの森では陽が輝いていた。ちなみに日本側の方は曇天で有った。


 妖精のアネットが居るものの、エルフや冒険者達もいなくなり、厄介事も減って、これからは前途洋々たるキャンプ場管理人の生活を送れるのだ。アァ、心底、良い日だなと思っていた……。


 深淵の森の方からだな。草原かも知れんが? ピカッと光ったと思ったら、チュドーンと、とんでもない音が聞こえてきた。イヤ、イヤ、ウソだろー。だってアネットはここにいるし、今回は関係ないだろう。無いはずだよなー?


 あれは何だろう? 音のした方に目を凝らした。? あれー? 手にした双眼鏡で見直してみると目を疑う様なモノが飛んでいた。人が飛んでいるのだ。しばらくすると、その人影がこちらに向かってきた。どんどん近づいて来る。背中に何かしょっているのか? あれって翼じゃないのかなー。


 その人影は、すごい勢いで飛んで来て事務所前の広場にビシッと降り立った。つかつかと俺っちの3メートルほど前やって来て……。


「アー、そこな御仁。伺いたい事が有るのだが」

「エ! 俺っちですか?」


 人影とは言ったものの、背中に一対の羽とシッポが有るのだ。人では無いだろう。翼が有る事で、めっちゃスポーティーに見える。誰なんだろう? 


 翼を格納したその方は、非常に印象的な服装をしておられたのだ。残念ながら、俺っちはビキニをリアルに見た事無いけど、ビキニであるのは分かる。ウン、これがビキニであると言う事実は週刊誌等で学習済みである。


 その方は、一般にビキニと言われる目を見張るような布部分が少ない服装なのである。見ようによってはキワキワのビキニは、男性諸氏を悩殺するやも知れない兵器レベルの脅威であろう。その破壊力を考えるに、これはビキニでは無く、ビキニアーマーとするべきであるなぁ。などと思う。


 俺っちは、目の前の方のビッシビッシの態度と言うか、溢れ出るような威に屈した訳では無い。無いのではあるが、俺っちは美人に弱い体質である。で、目の前の方はスタイル抜群の上にビキニなのである。


 この時点で、高評価になってしまっているのは仕方ない事ではないか。それにしても、何故ビキニアーマー着てらっしゃるの? それも真っ赤なMetal bikiniなの。分からん。


 そのビキニアーマーは鈍く暗い赤色でメタリック感が有り、うろこ状の模様が浮かび上がっていた。この方。例えるならば、イタリア車の高性能でビュンビュンのスポーツカーであろうな。


 スタイリッシュなボディラインを、目を逸らせる事無く見ていたかったのだが、フと気が付いた。ビュンビュンと激しい風切り音がするではないか。それは、そのシッポをムチの様に振り回していた音だった。


 音だけでも、かなりの威力が有ると容易に推察できる。一歩間違えば、切り刻まれて取り返しのつかない事になる所だった。ウン、イタ車じゃないけど痛た者とも言えよう。やはり、兵器級の脅威であったかもしれん。怖いわー!


「何をボーと。あーこれ、すまぬな。ちと、お伺いしたい筋があると申しておるじゃろ」

「ア! ハイ! 立ち話もなんです。どうぞ、お座りください」

「ウム。では、拝借いたすのじゃ」


 礼儀は正しそうである。小さな誰かさんにも見倣って欲しいものだ。ところが、その方は俺っちの横に居たアネットを見るなり親しそうに声をかけたのだ。


「お! やっぱりアネット嬢ではないか? 元気にしておったか?」

「ハーイ。お久しぶりです、エベリナさん。元気ですよ」

「それは、重畳じゃ」

「エーとここの場所。ひょっとして、お師匠ーに聞いたのー?」

「さすが、アネット。中々の勘働きだな。フフフ、そうともさ。魔素の少ない所だが、何やらミレナがここに行けば珍しい馳走があるとか申していたのでな。飛んで来たのじゃ」

「ホントそうなの。リョウターのご飯、美味しすぎなの」

「そうかー、良し良し。聞いた通りであるな。そう言えば、すぐ近くの草原の境にオーガ達が居たぞ。丘の反対側で隠れていたようだ」

「エ! ここ、魔獣に狙われているの? どうしよう?」

「案ずるでない。既に片付けておいたのじゃ。群と言うほどでもなかったしな。わずか3匹であった。一匹は少し離れた所にいたがな。いずれにせよ、歯牙にも掛からぬわ!」

「ホホウ」

「ワハハー、木端微塵じゃ。イヤ、待てよ。ドラゴンビームゆえ、スパっとかな? ハハハ」


 ビームだと? いまドラゴンビームと言ったのか? ドラゴンと言えば、口から火を吹くドラゴンブレスだと思っていたのだが。


 後からアネット聞いたら、ドラゴンが人型になっている時に使用するのがドラゴンビームであるそうだ。二つの目玉から発射されたビームは、1メートルほど先で一条に収束して対象物を破壊するそうだ。


 人型形態における非常にポピュラーなドラゴンの武器とされているが、燃費が悪いらしい。おそらくスー〇ーマンの目力光線みたいなのかも知れん。なら、まさしくシュでビュと言う表現で正解となるのであるか……。


 だが、今から思えば似たようなのが有った。アネットの言う、ビューンのゴーでジュじゃなくて、シュでビュでザクと言う擬音が正解と言うか良く分かる説明だったんだ。


 尚、この世界でのビームというのは、荷電粒子を加速器で加速して作り出すのが一般的であるとされるが、このお話に出て来たビームを実現するには、キロレベル以上の大型粒子加速器と想像を絶するような電力が必要である。断じて某宇宙戦士に出てくるような光の帯の様なビームではないと申し添えておく。


 ……やっぱり反物質との対消滅する時のエネルギーが……関係するのかな。フム、ビームが光なら亜光速かも知れんし……。


 拡散させれば広範囲を壊滅的な状態に出来るだろうし、極所に集点すれば威力も増すだろうな。ウンウン。マァ、単純に言えば粒子をビーム上に展開して運動エネルギーをぶつけるのだろうと思う。


 と、それなりに説明してくれたが、俺っちにはどんな原理で撃ち出すのか正直良く分からん。だって、目から光線が出るんだぜー。けど、あまり深く考えて夜寝れなくなるといけないのでこの位にしておこう。


 余計な事を考えている時間は無い。いま、俺っちとお話しているのは、むっちゃ凄いボディをした凄い美人さんで、礼儀も正しそうだと思っていたんだ。


 そんな時、危険予知とか何とかが俺っちに教えてくれたんだ。ウーン……こいつは、ミレナやアネットの顔見知りなんだ。それもかなり親しそうだ。だとすると、かなりややこしい奴じゃないかとね。やっぱ、要警戒だよな。 


 ※ ※ ※ ※ ※


 で、あおいの森キャンプ場に来る1時間ほど前。エルフのミレナと、ドラゴンのエベリナの会話。


「オ、ミレナではないか」

「そういうお前は、エベリナ。オヒサーである」

「相変わらず、軽いな」

「ほっとけ!」

「ハハハ。で、こんな所でどうしたのじゃ?」

「私は今、里へ戻るところだ」

「フーン。久しぶりだ。お茶でもどうじゃ?」

「ダメ。今は忙しいのだ。人間の冒険者達が一緒なので野営地のまわりを調べていた所なんだ」

「急いでおるのかの?」

「里に急ぎの用があるんだ。それに何を言ってる。ここは青き深淵の森だぞ。エルフの里でも人族の町中でも無い。何がお茶だ」

「そうじゃったなー。まあ、よいか。また次という事もある」

「でも、似たような場所が出来たな」


 ためらいがちに一瞬東の方を見たようだが、すぐ目をそらした。話している相手を考えて止めたように思える。後悔先に立たずと言うが、歴史の中で偶然と言うのは無いかも知れない。エベリナは目ざとく、その仕草を問いただしたのだ。


「イヤ、……またな。では」

「待つのじゃー! 今、東の方を見たな。フム、何やらおかしな雰囲気。訳を言わぬか!」

「エ、違う。私。私が……」

「エエィさっさと口を割らんか! さもないと、もう恋バナしてやらんぞ」

「ごめん。それだけは許して。実はねー」


 で、あっさりとミレナが口を割ったので、人型ドラゴンが俺っち達の前にいると言う訳である。顔見知りのアネットがいたので、つい挨拶が遅れたとエベリナが謝ってきた。この後、直ぐに自己紹介をしてくれた。


 名前を聞かされたが、長かったのでもう一度聞き直したほどだ。尚、補足の説明はアネットによる。


 このビキニアーマーの御仁は、エベリナ・ショトロヴァー・サビナ・ハジェ・ビーチュと言うそうだ。ウゥー、アネットに続きエベリナにも名前の長さで負けてしまった。


 アネットによる意訳だが、エベリナは赤きドラゴン族の絶対者の娘という意味らしい。彼女はエルフのミレナの友人である。稀少種のレッドドラゴンで、魔法で人化できるそうだ。


 さて、このレッドドラゴン。今は人化しているが、変化の魔法を解くと体長30m・胴体に20mの一対の翼が広がり、凄まじい威力のドラゴンブレスと強力なムチの様なシッポを持つらしい。普段は人化しており、凄い胸とビキニアーマーを着用した凄い美人となっている。


 2回も凄いと思ってしまったが、重要な事なのでしょうがない。尚、胸のサイズは明らかにサイズⅮ以上である。


「と言う訳で、暫く、逗留いたす所存。良しなに頼むのじゃ」

「エ? エ? どんな訳だったの? なにを頼まれちゃったの? 誰か聞いた人いる?」


 ここで、アネットに手を引っぱられてエベリナから離された。そして、生死にかかわるような貴重なアドバイスを受けたのだ。


「相手はドラゴンの中のドラゴンであるレッドドラゴン。パワー的にエベリナに逆らえる人は、お師匠のミレナぐらい。ならば、さわらぬ、ドラゴンにタタリなし」

「そ、そうなのか」

「ウン、そうなの」

「ハイ、いらしゃいませ。エベリナ様。本当にようこそお出で下さいました。どうぞ、御ゆるりとお過ごしください」

「リョウター、上手い。その調子だよー」


 ※ ※ ※ ※ ※


「ちょうど良かったです。お食事でもどうぞです。こ、これ、カレーライスって言うんです」


 です。が続く。神の力に等しいと言うレッドドラゴンに対峙しているのだ。緊張感は消えていないようだ。


「フーン。アネット。ちと、聞いても良いか? カレーライスとはなんじゃ?」

「リョウターが作りし、神々の食べ物」

「そ、そうなのか」

「ウン、味はねー。天帝さんでも一口食べれば涙を流すほど美味いという絶品だよ。アネットが保証するよ」

「左様か、それは期待できるの。ホー確かに、良い香りじゃな」

「世に様々な料理が有れど、カレーは筆舌に尽かず。他とは比べようも無し。これはこの世界の常識」

「この世界のとな。なるほど、そのような美味なる物とは。ウ、食するのは、ちょっと恐れ多いかな?」

「コラ、アネット。カレーで人を脅すんじゃない。エベリナ様。マ、召し上がって下さい」


「ネ、ネ。本当に美味しいでしょ」

「イヤー、アネットの言葉に嘘はなし。確かに美味じゃ。かような物がこの世に存在するとはのー」

「有難うございます」


 オォー! 即席カレールーを、作ってくれた人々に感謝しきれません。あなた達は世界を救ったかもしれません。


「お好みで、辛くも出来ますよ」

「そうか?」

「味変だよ。一度で二度おいしいよ」

「そうじゃな。では試してみるか」

「OK」

「少しでも味が変わるよ」

「少しか。では、ここんとこに、ちょびっとな」


「これは、これは。辛いが美味いものじゃな。しかも瞬時に辛くなる。如何なる魔法であろうか?」

「イエ、魔法じゃありません。トウガラシペーストをましましか、ガラムマサラのチョイかけで辛くなるんです。今回はトウガラシですね」

「ちょび、ちょび。パックン」

「アネットには、この辛さはまだ早い。真似すると、辛さで泣くぞ」

「リョーター。水、水」

「モー言わんこっちゃない。カレーの激辛スパイスは、危険なんだぞ。ハバネロパウダーを吸い込んだり、手に付着したままで目や傷口などに触たりすると、激しい痛みに襲われるなるからな。危険物なんだから、辛いトウガラシの調理時にはマスクと手袋を着用しないと駄目なんだぞー」

「カレーというのは、そのような危険を冒してまで作るのか? さすが料理名人のリョウター殿じゃのー。ウ、妾も、ちと辛いかなー。ちょっと失礼して、ボォフォー」

「大丈夫ですか? 水、いります?」


 水で辛さが収まる訳では無いが。エベリナ様、リアルで炎をボォフォーと出さないで下さい。これってドラゴンブレスの一種になるのかな? この棟はコンクリート建築だから大丈夫だとは思うけど。マ、良いもの見たけど。


 ※ ※ ※ ※ ※ 


 真夜中の事務所でエベリナがカレーの鍋を片手に立ち尽くしていた。そう、もう呼び名は様抜きでエベリナだけで結構なのである。エ? どうして、こうなったというと?


 ゴソゴソと言う音と共に台所の方で何かが動いているのに気が付いたのだ。案の定、カレーの鍋を抱えたエベリナを見つけたのだ。


「アーァ、つまみ食いしていたのか?」

「……エ、エ」

「ドラゴンのお嬢様ともあろう者がねー」

「美味かったんだもん。……小腹も空いておったのじゃ」

「フーン。夜中に何をゴソゴソしているかと思ったら」


「やんごとない姫のはずが、もうエベリナ様とは呼べないよなー」

「止めれなかったのじゃ。仕方がないのじゃ」

「そうか、そうか。それで?」

「妾は悪うない。そ、そうだとも、カレーが……カレーが呼んでおったのじゃ」

「ホホウ」

「ウウーお主ら、妾を何だと思っておる。レッドドラゴン族のエベリナ姫じゃぞ。そうじゃ、このカレーの代金を払おう。そうとも、望むだけとらす。これでどうだ。足らぬと言うなら、もっと出すぞ」


 ドラゴン族は、魔法の最高の使い手と言われる。よってエベリナは時空間魔法に通じており、小さめだが時空間保管庫を持っている。つまり次元ポケットが使えるそうだ。ストレージって言うやつなのね。


 出て来る、出て来る。金・銀・銅に、ミスリム?! あれは、オルハルコンにアダマンタイトなのかな? 分からんけど。キラキラと輝く魔石までザクザクと出て来る。テーブルの上が一杯になって零れ落ちている。


「エベリナ。俺っちが、そんなのを見てへーへーと言うと思ったか。換金が出来なければ、金やミスリム。オルハルコンに魔石だって鉄の文鎮と同じ。ただの綺麗な石だぞ。イヤ、それ以下か知れん」

「エー! なんと。そうなのか、アネット」

「たぶん?」

「俺っちは、只のキャンプ場の臨時管理人だ。換金方法など思いつかん。有ったとしても、下手に換金すると、手が後ろに回るも知れん」

「ガーンなのじゃ」

「ガーンは流行りなのか? それはともかく金塊なんてのは、税金逃れの手段と言われて、うるさい事になっているんだ。ミスリムも有るようだが業者に伝手が無い。それ以前に、この世界にはミスリムが無いわい」

「なんと」

「アァ、銅が有るようだがな。通電している電線を売りさばいたバカのせいで、警察沙汰になるのは確実なんだぞ。側溝やマンホールのフタと同じだ」


 多分に、想像が入っているのは認める。マァ、この広い世界には無いと言われるミスリムや、オルハルコンがあるかも知れない。念の為。


「エベリナ。リョウターの言う通りなのだ」

「エェ? そうなのか。リョウター殿、すまんかった」

「マー、マー、エベリナも反省しているようだし。リョウター。ここは、押さえて。無くなった物は仕方ない。万物流転。世は移ろい、過ぎて行くものだよ」

「アネット、お前。時々、もの凄く大人になるな」

「タハ」

「そうだな、いまさら言っても仕方ないかー。俺っちのカレーを、美味い美味いと言って食べてくれたもんな」


 3日分。上手く行ったら4日分のカレーを、エベリナが一人で食べつくしてしまったのが発覚したのだ。こうなったのも、何かの因果かもしれん。


「マァ、正直に言えば残念では有る。特に、2日目のカレーは筆舌に尽かず。1日目のカレーとは比べようも無し。これはこの世の常識だからな」


 そう、翌日のカレーの美味さは万人の知る処。それでなくとも煮詰まったカレーに、ウスターソースを少し加えて仕立て直おす。そして、スパゲティーで絡めて、我が家秘伝のインディアンスパにするのが楽しみだったのに。


「まあ、良いだろう。アネットの言う事ももっともだしなぁ。今回は、見える所に置いといた、俺っちにも責任があるかも知れん。インディアンスパゲティーの事は水に流そうじゃないか」

「ね、ね、リョウター。そのインディアンスパゲティーっておいしいの?」

「そうともよ。俺っちは大好きだな」

「旨いのかー!」

「熱した鉄板に、とき卵を廻し入れて、カレーで混ぜ合わせたゆで麺を投入する。そこへ、タコちゃんカットの赤ウインナーをトッピングし、パルメザンチーズを振って電気オーブンで焦げ目をつける。アツアツをハフハフと食べる時、えもいわれぬ美味しさに身を震わせるのだよ。話しているだけでよだれが……まさに絶品だな」

「なんとそのような!」

「それにな。ケチャップで和えたのとは、また違った味わいが有るんだ。おいしさマシマシのバージョンなのだよ。俺っちはインディアンスパの方が美味いと思うんだがな」

「そんなー。それほど美味しい物なの!」

「アァ、間違いない。マァ、異論は少しだけなら認めるがな」

「キ! エベリナ、よくも、つまみ食いしたわねー。なんて事をしてくれたのよー」

「ヒー。アネットの、目が怖いよー」

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