冬崎 柳白
冬崎柳白 (とうざき やしろ)
18歳。高校三年生。AB型。栗色の髪をした大人しい男の子。有名な音楽一家に生まれ、ピアノやバイオリンなど様々な楽器を幼少期から叩き込まれて育った。自分でも特に気に入っていたのはピアノであり、幼いながらもコンクールで優勝したりトロフィーを獲得したりと、腕前も確かなものであった。しかし、当時タッグを組んでいた幼馴染から別れを告げられ、落ち込むも束の間。その後、彼女が自殺した事を知らされる。突然の彼女の死は幼かった柳白の心を深く抉り、しばらく立ち直ることが出来なかった。その事件以来、好きだった筈のピアノを弾くことが出来なくなってしまい、その後のコンクールでは両親から背負っていた多大な期待を裏切る結果となってしまう。半ば上の空状態で通学に復帰するも、新学期早々事故に遭い入院。様々な不幸が重なったことで精神面に深く傷を負った柳白は、学校へ行くどころか人と会話することさえ億劫に感じ、やがて完全に不登校となり心を閉ざしてしまう。裕福な家庭で育ち、才能にも恵まれ、将来有望、順風満帆だったはずの輝かしい柳白の人生は十代半ばで若くして急転直下することとなった。やがて人を信用することも出来なくなり、元々のプライドの高さもあってどんどん歪曲した卑屈な性格になっていく。二年後、別教室で授業を受けるために無理やり登校させられた始業式の朝。中庭の桜の木の下で、同じくサボっていた春森穂乃子と出会う。彼女は何故か柳白を一目見て気に入り、根本的に性質が似通っていた二人は驚く程早く打ち解ける。穂乃子のコミュ力の高さも相まって柳白は彼女にだけ心を開きかけており、二人で食事をとったり、リハビリと称して徐々に外出する機会も増えたりと良い影響を受けている。しかし元々かなり嫉妬深い性格であるため、穂乃子に彼氏がいる事が判明した時は激しい嫉妬心と怒りを覚えた。しかし自分から奪いにいける程の度胸も無く、それが出来るだけの社会的地位も無く、自信のなさ故にあと一歩を踏み出せずにいる。結果的に二人はお互い両片想いでありながら、離れることも結ばれることもなく、未だにプラトニックで曖昧な関係を続けている。部分的に覚えている穂乃子とは違って、柳白は前世の記憶を殆ど失っている。だが二人で美術感へ出かけた際、前世で住んでいた屋敷の近くの風景に似た絵画を指さして「これが一番好きだ」と言ったり、無意識での感覚や本能的な部分で面影は僅かに残っているらしい。その絵画は随分気に入ったようで、後日レプリカを購入してもらい自室に飾っている。
◇好きなもの
自分の部屋、柔らかくて着心地のいい服、布団の中、ピアノを弾くこと、冬、肌寒い季節、浴衣、熱帯魚、白色、翡翠色、スローテンポな曲、白桃、緑茶、抹茶、お蕎麦、素麺、紙媒体の本、昔の小説、白身魚の煮付け、中華料理、理科、数学、木漏れ日、河岸、狭くて暗い所、睡眠
◆嫌いなもの
外に出ること、学校、他人との会話、固執されること、期待を持たれること、電話、LINEで無意味なやり取りが続くこと、秘密にされること、直射日光、病院や役所などの広くて清潔な場所、運動、努力・友情・勝利・絆、熱意のある言葉、体育会系の陽キャっぽい人
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