第42話 トーレによる駄王の裁判〜あなたは妖精王ですか?
「すいませんでした!」
勢いよく駄王は土下座をする
「悪かったと思っています!ですから、えっとあの助けてください!お願いします!」
ふふっ混乱してる……ここでは何も発言しないほうが吉なのに……まぁそれでも人格は消されるだろうけど
『ふふっそれじゃあ本当に私に申し訳ないと思っているのか判別させてもらおうかな。いいよね?』
「はい!何でもします!」
『それじゃあこれを持ってくれる?』
そう言うとトーレは両手で持つような水晶玉を駄王に渡した
「これは?」
『真偽判定機よ。そのことをほんとに思っていたら青く光るけど思っていないときには赤く光るわ』
それを聞いて駄王は顔を青白くさせた
「そ、それは……」
『なあに?ただホントのことを答えていけばいいだけよ?それじゃあ1つ目の質問』
トーレの意義を認めないとでも言いたげな矢継ぎ早な質問に目を白黒させながら駄王は覚悟を決める
『第一問あなたは妖精王?』
一瞬もっと難しいナイーブな質問をしてくるのだと思っていたであろう駄王は質問の簡単さに驚いた様子を見せた
だが、こんな簡単な質問なら大丈夫だろうと思ったのか少しナメたような顔をして答える
「はい」
そうすると水晶玉は青く光るそれを見た両者はそれぞれどうだと言わんばかりのナメきった顔、残念そうな顔をした。
駄王はトーレの残念そうな顔を誤解したのかニヤニヤとしている
初っ端からこんな簡単な質問で嘘をついて失格になるそんなことを考えてがっかりしている。そんなはずないのにね?
『残念だけどあなたは妖精王ではないわよ?』
「えっ?」
『だって私がそれを許可していないもの』
「でも種族は妖精王となって……」
『種族は勝手にそうなるけど職業は妖精王になっていないでしょう?』
そうなんだ~ステータス見てみようかな
ステータス!
ステータス
名前 なし
レベル56
種族 妖精王
職業 なし
適正 火、水、土、風
ユニークスキル
スキル 魔法の心得レベル3 魔力循環レベル4 魔力操作レベル3 火属性魔法レベル2 水属性魔法レベル5 土属性魔法レベル3 風属性魔法レベル4
称号 駄王
ホントだ種族が妖精王で職業はなしみたい
無適性?ってことなのかな?
『あなたが職業がなしなのは今まで自分で努力してこなかったからですよ職業は努力によってつけることができるはずなのに』
そうなんだ。貴族だから職業がついてなくても努力しないから無適性のように扱われたのかな?
あっ駄王が称号についてる
説明を見てみよう
称号 駄王
説明 無駄なことをしてくれるクソバカなものに与える称号。バーカ!
心眼の鑑定さんにも馬鹿にされてるとか(笑)救いようがないよね
「……っ!そんなのは今は関係ないじゃないですか!ではなぜ種族が妖精王になったのですか!?」
確かに何でトーレはこの人格になるってわかってなかったとしてもこの駄王を妖精王として誕生させたんだろう?
『私はすべてが自然のままの姿が美しいと思うわだから全てのことに殆ど関与しないことにしているの。よっぽどまずいことが起こらない限りね?』
うわぁ~この招集のこと言っているのかな?
「なぜ妖精王が誕生したのか聞いているんです!そんなどうでもいい趣味趣向なんて聞いてないんです!」
……この人……人じゃないか、この妖精仮にも神に向かってあんたの趣味なんかどうでもいいわクソがって言ったぞ?
『世界が必要としたからじゃないかしら?世界が妖精をまとめる存在を望んだ。だから世界があなたを作ったって言えばいいのかしら?でも……』
「は~?つまりあんたなんか必要ないってことじゃないですか!神が世界に勝てるはずなんてないのですから!」
話遮って言っていいことと悪いことがあるのは知らないのかな?怒りを煽るだけじゃない
それに……
『私も作ろうと思えば世界は作れるし、壊そうと思えば壊せるの。でもそうしないのは元の作成者を尊敬しているし、非効率なことだからよ?だからそれを最低限で切り抜けられるならいくつの生命体を消してもいいわ。だって……』
駄王がゴクリと唾を飲む
『だって、私が良ければそれでいいもの。この世界の生き物はおもちゃ。おもちゃ箱を壊してバラバラにおもちゃが散るより何個かおもちゃを捨てたほうがいいでしょ?』
うわぁ~クズだねぇ~普通の正義厨のヒーローとかヒロインたちならトーレが邪神と言われると信じて倒して世界を崩壊させそう
「ふざけるな!あなたのおもちゃじゃないに決まっているじゃないですか!この神はきっと邪神なのよ!倒して私が神になるの!ふふっふふふ!」
あ~正義厨いたわ……しかも自分がクズなやつで
他の人のことクズクズ言っててお前はクズじゃないのかって?
クズだよ?
私は主様が私の主様でいてくれなきゃ駄目なの。私の主様でなくなったその時には……殺しちゃうかもね……
世間一般ではそれを狂人とかクズとかゴミとか言うんでしょ?
ふふっ主様はずっと私の主様でいてくれるかな?
「うるさい!うるさい!黙って!」
おや?話が進んでいたみたい
『だからあなたを妖精王でなくするだけでいいって言ってるのに何で拒否するのかな?』
「何で私が妖精王でなくならなければいけないのですか!?下の存在にならなければいけないのですか!?」
『うん必然的にそうなるねそうだね~エルフでいいかな?』
「はあっ!?なぜ精霊も見えないような下級種にならないといけないのですか!?」
『だったら消すよ?』
「……ッ!だったらもう!死ねエェエエ!」
妖精王がヤケクソになって自分を強化してトーレに襲いかかった。だけど……
『サヨナラ』
光のエネルギー砲で跡形もなく消滅させられた
「やっぱりトーレも神なんだね?強い……それくらい強くなれるかな?」
『うん?強さだけなら同じくらいになれると思うわよ?』
へえ……それなら主様を守れていいや
『ふふっだからこそあなたには力を与えるんだよね』
「何の話?」
『いーえ。こっちの話』
何の話なんだろう?まぁいいけど
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