第24話 きっがっえ!


 部屋に入ると侍女たちが机に布と箱を置く


 私はドレッサーのイスの上に服を出す


 さっきの母上の言い方からして自分で着替えてみろということだろう


 わからないところを侍女にしてもらうというふうにね


 侍女がドアを閉めるのを見てから服を脱ぎだす


「お嬢様!?」


「えっ?」


 侍女たちに瞬く間に服を脱ぐのを止められ、新しい服たちを取り上げられた


「何でとるの?」


「それは私共のお仕事ですので」


「む~仕える人の言うことを聞くものじゃないの?」


「私共の使えるお方はクロード様ですので」


 うっわ~顔をうっとりさせちゃって


 母上に言っておこう


「じゃあ服を脱がせてさらしをつけるまではやってくれる?」


「ですから……」


「あのねぇ?」


 そう少し怒気を含めて言えばびくりと侍女が震える


「私はねぇ譲歩してあげているんだよ?クスクスこの家に仕えるのにそんなにビクビクしてて大丈夫なの?」


 ふふっ……あぁいじめるの楽しい


「私共はクロード様の命令でですね!」


「父上がどんな命令で私に自分で着替えをさせるなと言ったの?」


「そっそれは……」


「そもそも私は私の大切な人からしか命令を受け付けないの父上はそこまでの人ではないわ」


 これはホントのこと私は私の主様の命令以外は受け付けるつもりはない。まぁ助言くらいなら聞くけど


「な、なんて不敬な!」


 あっこういう系かぁ~めんどくさい人だな


「そもそもクロ様はお嬢様のお父君なのです!言うことを聞くことこそ子女として模範のある……」


「なんてった?」


「へっ?」


「なんの模範だっつったの?」


「し、子女の模範です。伯爵家のご令嬢として恥ずかしくないように……」


「あんたさぁ?」


 またびくりと震えるおもしろいね?


「私の何なわけ?少なくとも侍女ではないよね?家庭教師?」


「ち、ちがいますけど……それでも!」


「それに?あんた父上のこと名前ましては愛称で呼ぶ許可をもらってるんだよねぇ?」


「そ、それは……!」


「あんたナニサマ?ラ・モール家の御婦人気取りなわけ?」


「……ッ!」


 ほら簡単……


「あんたなんか父上の視界の隅にすら入ってないから無駄なことだろうけどね?」


「キサマー!」


 一人が襲いかかって来た


 ヒョイッと避ける


「あなた動き遅いんだねぇ?レベル1の私に負けるくらいなんてどんなレベルなの?マイナス?」


 更に煽る


「黙れ黙れ黙れ!」


 他の侍女たちに視線を送る


 だが動こうともしないコソコソと話している


コソコソ「何あれ助けてほしいならちゃんと言葉にして言えよ」

コソコソ「そんだけ余裕がないんだよだってレベル25の戦士だよ?」

コソコソ「やっぱしさっきのはまぐれだよ。彼女についてた方がいいって」


 あんなのがレベル25の戦闘員なの?


 失望するわ~もしかしてレベル詐欺とか?


 レベルだけ鑑定っと


鑑定結果


レベル15


 やっぱしレベルだけとかも見れるんだね


 それに母上よりもレベル下なんだね


「クスクスあなたレベル15なんだね~」


「……ッ!?」


「え、マジで?」

「嘘付いたの?」


「ち、ちがうの!これは……」


 ガチャン


「なっ!?」


 ふふっ服は持ったし部屋にバリケードは作ったから窓から飛び降りない限り逃げ出せないはず


「母上~」


「あら、シャルどうしたの?」


「母上の席を取ろうとする豚を捕まえておいたのです!」


 そう言うと母上の雰囲気がガラッと変わる


「あら、そう。シャルが着替えていないところを見るに無理やり着せようとしたとかかしら?」


「父上の命令で~とか言ってましたよ」


「ふぅんへぇ~そう」


 あぁこれは父上は母上に責められることになるね~……両方の意味で


「それと豚さんはレベル25と言ってたらしいけどホントは15です。どうやって知ったかは秘密です」


「あぁ戦闘員で25にしては弱い子がいたわねぇちょうど少し前にメイドにしたんだっけ?」


「それとお部屋の窓の外に豚さんが飛び降りるかもしれません」


「それなら大丈夫よ?間違ってシャルが落ちたりしないように下の部屋に影を仕込んでるからその子達に伝えればいいわ」


 そう言うと母上は鈴を鳴らした


「あの子の部屋の窓から飛び降りてくるものを捕縛しなさいそれから騎士たちをこちらに」


 そう言うと母上は部屋の寝室に私を連れていきそこでさらしの付け方を教えてくれた


 そして服を着替えるように言うと寝室を出ていった


 ……さて、ゲームでは装備の入れ替えとかが瞬時にできるのがあったよねアイテム欄でできないかな


 アイテム

→消費アイテム

 道具

 武器

 防具

 貴重なもの


 これの防具っと


あたま 星の髪留め

からだ 貴族のシャツ・さらし

あし  貴族のパンツ

くつ  貴族のブーツ

マント なし

アクセサリー1

アクセサリー2

アクセサリー3


セット


 きっとこのセットってやつが装備を変えれるものだよね


 着替えてみよう……ワクワク


あたま 星の髪留め

からだ 黒のシャツ・さらし

あし  黒のパンツ

くつ  黒のブーツ

マント なし

アクセサリー1

アクセサリー2

アクセサリー3


 これをセットにしよう!


*名前をつけてください

 _____


 うーんシンプルでいいか


*名前をつけてください

 暗殺服


 よしこれでいい


 で、脱いで……また着る


 着やすい作りになってて着やすかった子供用かな?


あたま 星の髪留め

からだ 襦袢・長着・狩衣・さらし

あし  袴

くつ  茶色のブーツ

マント なし

アクセサリー1

アクセサリー2

アクセサリー3


 で、これもセット……名前は冒険者服で


セット

暗殺服

冒険者服


 これで暗殺服に……


アイテムに入っていないためできません


 アイテム欄に入れてないといけないんだ?


 そうだ矢とか一緒に移しとこ


 これで暗殺服!


 光が輝くと次の瞬間あの黒尽くめになっていた


「成功かな」


 それじゃあ冒険者服!


 また光ってあの袴姿になっていた


 ……楽でいいな

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