第12話 家族会議2……というより洗脳?


「なんとかなりませんか司祭様?治すのに費用がかかると言うならいくらでも払いますので」


 父上が母上をソファーに横たえて震えた声でサークレーに問うた


「……すいません。欠陥と言いましたが欠落といったほうが正しいです。つまり子を作るための器官がないのです。そしてないものを創ることは神にしかできないことです」


「……治せないということですか?」


「申し訳ありませんが……そうです。子は望めないでしょう」


「あぁ……神よ!」


 父上は跪き唯一神殿らしきものだと思った鑑定式のあった場所にあった神像よりも小さい像に嘆いた


 なんかすごいことになってる


ピコン


 ん?なんだ?メニューを見ればいいかな


 メニュー


→ステータス

 アイテムボックス

 地図

 ワールドメモリー

 クエスト

 ニャインnew(1)


 ニャインってのが新しく追加されてる?もしやあのニャイン?


 メニュー


 ステータス

 アイテムボックス

 地図

 ワールドメモリー

 クエスト

→ニャインnew(1)


 選択っと


 トーク


→トーレ(1)


 トーレと話ができるってこと?まぁ選択っと


 トーレ


 あなたと話すのにいちいち神殿

 に来てもらうのはしのびないか

 らニャインをコピーしたわ話が

 したかったらこれで話しかけて


 まんまニャインじゃんまぁ早速使わせてもらおう


  なんか子供を作れないってこ

 とですごいことになってるんだ

 けどなんで?


 これでよし思ったことをそのまんま入れてくれるから入力間違いがなくてやりやすいね


  なんか子供を作れないってこ

 とですごいことになってるんだ

 けどなんで?         既読


 早っ!トーレ友達いないのかなカワイソー


  それはそうに決まっているで

 しょうだってあなたの世界と違

 ってこっちでは臓器を移植とか

 できないのよ?そしてないもの

 は作り出せない。だから悲しん

 でるのよ。わかった?


 あぁ、そういうことたしかにねそれにこの時代の生活をしている人は子沢山だからねぇ


 子供は神様のものだからねぇ


 そんなたくさん作る人たちからしてみれば一人も作れないなんてとか


 あぁ貴族だから子供を作れない女に価値はないとか?


 貴族じゃなくなりたくなったよまぁ利用価値はあるし、家族に気軽に会えなくなるから貴族でいるけどね


「さーくれー!」


「……?何でしょう」


「さーくれーはこどもほしい?」


「いえ子供は孤児院にいるのでその子達に会えればいいのでそこまでほしいとは思えませんし、まず神官は妻や夫を持ってはいけないことになっているのでもらうとしても自分の子供ではありませんね」


「こじいんがなかったらほしい?」


「そうですねもし自分が神官ではなかったらほしいかもしれません」


「なんで?」


「えっ?」


「あいしてあげるかくごがあるの?わたしにはないな~だってあるじさまっていうたいしょうにきをとられちゃいそうだもん」


 ちゃんと聞くような体制をとった


「わたしはねあいせないものはなるべくもたないようにするのだって……」


 そこで勿体ぶるようにサークレーを見る


「ナゼ?」


 サークレーが問うた


「だってかわいそうでしょう?」


 笑っているけど目が笑っていない気がするあぁ怖がられちゃうかな?


「何故……可哀想だと?」


「じゃあそれいがいになにっていえばいいの?しあわせそう?うれしそう?くるしそう?いたそう?」


 サークレー以外の時を止める


 ゴクリという唾を飲み込む音がする


「わたしはね痛くて苦しくてつらくて悲しくて……可哀想だねってあぁこれが可哀想!なんて、なんて絶望!アハッアハハハッ!」


 サークレーは可哀想なぐらいガタガタと震えるそこに私はあえて近づく


「あっ……ぁ……」


「だからねぇサークレー?私のお願い叶えてくれる?ねぇ?サークレー?」


 オネガイヨサークレー?


 そう言って私はサークレーの頬に指を当てる


「いい子だね?サークレー?」


 偉大なる母のように頭を撫でる


 ビクンッとまるで果てるかのように強い刺激


 あぁこれが……!


「快楽!」


 アハハハッアハハハハ


「あ……あぁ」


 虚ろな目になり私の話を拒絶する


「君もか……残念だなぁ」


 ふふふっ


「私の主様は一体どこに?」


 媚びるように甘い声でささやく


 バタンとサークレーが倒れる


「あっあ……ぁ……」


 おやすみなさいよい夢を


 クタッ


 これでいいのかな?最初は主様かどうか問うたけど違うみたいだったから初めての人体実験してみたただ従順に話を聞いて私のお願いを聞いてくれるようになる魔法……まぁ効果は薄いと思うけど


「私の主様には特別に接しなさい私のお願いはそれだけよサークレー」


 サークレーはビクンッと一瞬震えると虚ろな目で私に跪き頬を染めていった


「はいわたしのめがみさま」


 そう微笑んだので私がパンと手を叩くとシャンとした目になり私はソファーの上に時は進みだした


「……シャル、シャルは子供ほしくないんだよね?じゃあこれからどうするの?」


「あるじさまをみつける!そしてあるじさまにつかえるの!」


「一生?ずっと?そんなすごい人いるの?」


「きっといるよ。だめだったらあにうえとかぎょーをするよ」


 そのときはよろしくと言うと兄上は私を抱きしめてうん、うんと涙声で言った


 しばらくすると母上が目を覚まし、ずっとうちにいてもいいのよと言った


 父上は母上が叩いて気を戻させた


「それでは司祭様ありがとうございました。これからは家族の話をしたいので退出していただけますか?」


「はい、湿っぽい話にしてしまい申し訳ありませんでした」


「いえ、それでは」


「失礼します」


 サークレーは出ていった


「さて、シャルは結婚したいかな?」


「うんん、しゃるはあるじさまにずっとつかえるの」


「そうか……それだったらこれから来る誘いは断るね?」


「うん!」


 そう言うと父上は兄上の方を見る


「近いうちに王城に行くことになるだろうから派手な格好をしないように」


「はい」

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