第9話 ダンジョン・マスター

「ダンジョン・マスター?ダンジョンは閉じ込めるための檻じゃないの?」


『いいえ、私がちょっと寝てる隙に憎悪が溢れかえっちゃって人間同士で殺し合いをしてたのそれを止めるために魔物たちを作ったら思った以上に作るのがめんどくさ……大変だったから箱を作ってその中で選んだ人間や勝手に見つけた人間にその中で魔物を作ってもらうことにしたの』


 めんどくさいって言おうとしたよね?まぁいいけど


『選んだ人はきちんと管理して人を呼び寄せて魔物を狩らせてくれたわでも勝手に見つけた人が自分を魔物の王だと言って魔物を地上に大量にばら撒いたの。だから勇者たちのような力を作って対抗させたのそれで勇者はそいつを封印したの』


 魔物の王……魔王のことだろう


『そしてその封印が解けそうなの。だから勇者たちを作ったけどダンジョン・マスターはダンジョンを何個も所有できるの。そしてダンジョンはたくさんあるの。だからそのたくさんのダンジョンをあなたに管理してほしいの』


「は?なんで?」


『ダンジョンからは沢山の資源がとれるわよ主様がほしいと言ったダンジョンの素材をすぐに提供できるし、魔物を地上に出して情報収集をさせてもいいわ……わかった殺しも多少は許すわ』


 どうしても女神は私にダンジョン・マスターになってほしいらしいそれに私にとっても利益になる


「デメリットは?」


『そうねダンジョンにはコアがあるのだけどそのコアに魔力登録されると自分のダンジョンではなくなってしまうわ。それと魔力によって魔物は魔力を対価にして召喚術によって呼び出すの……いや創り出すのだから魔力を大量に消費するわそれこそ攻撃魔法を打ったほうが強いくらいに』


 ふむ、コアは隠してしまえばいいし、魔力は頑張って増やしたはずだから問題ない


「いいよそのダンジョン・マスターになってあげるお詫びはそうだね~生理をなくしてほしい」


 男性にはわかんないかも……だけどねぇ生理ってすっごく大変なんだよ?生理の期間だけの問題でもないしね


 主様が望まれても子供は作りたくないしねぇ多分愛せないからねぇ元の世界の親も私を世話はしなかったしね


 私の家お金持ちだったから家政婦さんがいたからね生存には困らなかったよでも親同士ラブラブだったよ自分たち以外に興味がわかないだけ


 そんなだから子供を作るための生理にはデメリットしか浮かんでこないってわけ


『そうですか、子供を作りたくないと……それでは人間学的な子供の作り方はできないようにしましょうか』


「心の中読んでくるならこれからは心の中で話すよ?」


 だってさ面倒じゃん?私息をするのも面倒くさいって人間だからね


『ふふっそれでは呼吸というスキルでも与えましょうか?まぁ冗談だけどね』


 えぇ呼吸面倒だからスキルくれればいいのに


『炎に焼かれても息をし続けなければいけないわよ?喉が焼かれるわよ?』


 あぁそういうことか~ならいいやそれよりもカミサマが言う人間学的な子供の作り方は何?


『それは男女で交わって女が受精卵を育むという生まれるかも怪しいやり方よ』


 ふふっ生まれるかも怪しいなんてふふっ


『神の子の作り方があるんだけどあなたはダンジョン・マスターになってくれるということだから召喚術が使えるわ』


 それが?


『先程創り出すと言ったでしょう?相手の魔力と自分の魔力を混ぜてその魔力で子供がほしいと思いながら召喚術を使えば創り出すことができるの』


 でもそれじゃあ赤ちゃんだから世話をしなきゃいけないじゃない私にはできると思わないけど


『ふふっ何歳で生まれるかも決めることができるのよ常識をつけるかも決めれるし魔法などの武術も使えるか決めることができるわ。最も力の使い方をあなたが教えるなんて考えられないけどね?』


 ふぅんじゃあ血の繋がりはないの?


『魔力は血に含まれるのよ?魔力から生成されるとも言えるわ。だから魔力の繋がりこそ親子の繋がりと言えるわね』


 そうなんだもしかしてあれらも魔力からできてるとか?


『そうよだから魔力が交わり合って二人の受精卵ができるのでも母体の体調や魔力の相性が良くなかったら流産や部位の損壊なんかができる』


 ……?それじゃあ主様と魔力の相性が良くなかったら召喚術も使えないんじゃないの?


『そんなあなたが言うような魂の繋がりがあるような主様との魔力の相性が悪いなんてありえる?』


 じゃあ魂も魔力から?


『えぇそうよなんでも魔力でできているわでも魔力を受け付けないものとかもあるんだけどね魔力を通すものは限りなく実態がないものこそ魔力を通すわだから物質として形を持てば持つほど魔力は消費され次第に魔力を受け付けなくなるわ』


 じゃあ私がやってた魔力の増やし方は間違っていた?


『いいえ、これは動物には当てはまらないしあなたは細胞の成長というより細胞に行き渡らせることに焦点をおいていたから細胞が魔力本来の姿に近いわだから魔力をよく通すわ。……うーん魔法耐性をあげとくわ』


 そう言うとカミサマはまたステータスのような板に入力をしていた


『私の加護もあげとくわもちろん隠しといてあげるそれから私にもあだ名をちょうだい』


 なんで?


『私が転生させた初めての子だからね私にとって特別な存在みたいな?だからつけてちょうだい?』


 ふぅんいいよあなたの名前は……

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