第6話 ほんと嫌な奴ばっか!
そんなことを考えながら神殿に入る
するとそこには一柱の女神?男神?の像があった
私はその神を知っていた何しろ……
転生前のクソ神だったからね
あんな人の夢を握り潰して楽しむようなことをする神の像なんて根本からバキッと折って横倒しにして顔から粉砕してしまいたいくらいだ
あー忌々しい!!
そんなことを考えながら教会にあるような木製の長椅子に兄上と座った
なぜなら子供だけで前の方に座り、この儀式に直接関係のない親達は後ろの方の席に座るという習慣があるかららしい
そしてもう一つ忌々しいことがある。それはこの年の鑑定式には王家の第三王子が参加することだ
(メイドたちのしていた)噂によると第三王子はまだ8歳であるというのに女に興味があるらしい……肉体的な意味で。だから人を顔で人を選ぶ
そして自分よりモテる人は気に入らなく執事や護衛騎士たちを容赦無くやめさせている
なのに王たちが叱りつけないのは顔と能力が良いからだ
曰く絶世の美少年だとか、神童であると研究者たちが絶賛しているとか……でもねぇ、こんな年から下半身のために生きてるような坊主に仕えたくないよね~絶対に仕えた奴らは使い潰されるだろうしね~
しかもそれで終わらないんだよねぇ
王族が生まれるということで高貴な貴族たちが子づくりをしまくって上級貴族から妾にしてもらえるかもという下級貴族までたっくさん子供がいるから
我こそはとその子たちが第三王子に群がってるの
キャーキャーワーワーうるさいんだよね~
兄上と私は離れて見てるよ……と言っても兄上は私を見てデレデレして私はカミサマの像を見て睨みつけてるけど
しばらくそうしていると一人の白い服を着た男が近づいて来るのがわかった
まぁ私はカミサマを睨みつけたままだけど
どうやったかと言うとゲームでサードアイとかあるでしょ?
その感覚で第三の目!しんがん!とふざけながらやってみたらできたんだよね~
それに感覚的なものなんだけどそのサードアイには何か魔法の効果をつけれそうなんだよね~後でやってみるつもり
それよりもまずはこっちだよね
「お嬢さんどうしてそんなに女神さまの像を睨みつけているのかな?」
その声にビクッとした動きをする大げさにならない程度にね
そしてそちらを少し怯えた目で見る
「だれ?」
そう言うと男は微笑んでこちらを見る
「司祭のサークレーともうします」
「しさい?」
「簡単に言えば女神様にお使えするもののことです」
「じゃあもししゃるがしつじになれなかったらせーざさせるの」
「せーざ……何ですか?そして何故でしょう?」
「だってめがみがせーざできないならかわりのひとがせーざしなきゃ……め!なの」
そう言うと司祭、サークレーだったかなは困った顔をしてしまった
「職業は神が与えたものにしかなれないですからね……ですがだからと言ってもせーざというものを女神様にはさせられませんからね」
「ちょっといいですか?」
「えっえぇどうぞ」
兄上が私達の会話に割り込んできた一体何なんだろう?
「シャルは執事になりたいの?」
「うんそうだよ」
「うちの家業をしたいとかはないの?」
「かぎょーなあに?」
「それは……王様たちを助ける仕事かな」
いい感じにごまかすな~まぁいいけど
「んー?おーさまいーひと?」
「んっ僕はまだ城にあがったことが無いからわからないかな?でもきっといい人だよ」
「んー?そう?」
兄上は嘘つきだなぁ
私の情報(メイドさんたちのお話)によると今代の王は圧政を市民に敷いているし何人もの后を作っていてそれなのにメイドなんかに手を出して私生児を作っている
それほど下半身のために生きているんだだから第三王子みたいなクズが生まれるしそんなクズを生かしているんだ
ここで一度くらいは家族を困らせておくか
「じゃあしゃるおしろにいっておーさまみてくる!」
そう言うと私は長椅子から降りると神殿の扉の方に向かって走ろうとして第一歩を踏み出そうとすると脇の下を持たれて抱き上げられた
「あっサークレー様ありがとうございます。こら急に走り出したら危ないんだよ?」
「えーでも~」
ほんと面白くない私の邪魔をしてほしくないという気持ちを込めて頬を膨らませる
「でも、じゃないよ?王様も忙しいんだから勝手に行っちゃいけないんだよ?」
「むーあにうえなんかきらい!」
「き、嫌い……で、でも駄目なものはだめなんだよ?」
「お嬢さん王様に逆らってはいけないんですよ?逆らったら殺されてしまいますよ?」
急にサークレーが話に入ってきた
「ころされてしまいます?じゃあころさなきゃだねわたしみたいなこどもまでころしちゃうわるいおーさまはいなくならないとね~」
クスクスと笑うするとサークレーが唇に人差し指を当てながら言った
「王様の前でそんなことを言ったら間違いなく死刑ですよこれからは人の前では言ってはいけませんよ?」
サークレーはニヤリと嗤うとそれではと言って去っていった
ふむ目をつけられたかなまぁどうでもいいけど
執事ではなく神を信仰する人になればいいという人もいたけどそんな奴に何がわかるんだ信仰する神に会えなければ意味がないじゃない私は会って見極めたいの
はぁ……それをわかってくれる人はいないんだろうけどね
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