後輩と付き合ってることがバレたので、彼女の可愛さを学園中に見せつけたいと思います
さらさらじゅぶこ
第1話
『さてー次の種目は借り物競走!!今回の出場者は……』
真っ昼間のグラウンドには体育祭の放送が鳴り響いている。
隣りにいる柚都(ゆずと)は「あちー」と嘆いている。
「ジャージ着てるからだろ」
皆が半袖半ズボンの中、俺の隣には上下ジャージの変人がいた。
「仕方ねえじゃん、こちとら日焼けすんなって言われてるんだよ」
「これは失敬。そういえば変人じゃなかったな」
「お、お前現モデルである俺にそんなこと思ってたのかよ?!」
ちょっと面倒くさいことになりそうなので俺は出場科目である借り物競走のレーンに並ぶ。
『キャーーーーーー慧也くん!!!』
隣に並んでいる男子生徒から声をかけられる
「相変わらずの人気だな、け・い・や・く・ん」
「お前が慧也って呼ぶなよ、なんかキモい」
「は?カッチーン!俺お前にゼッテー勝つわ」
俺こと鎌田 慧也(かまだ けいや)は結構女子の人気が高く自慢じゃないが男子から結構おふざけ半分で勝負を挑まれることが多い。
今みたいに。
そして今回の相手は結構癖が強いらしい。
初めて自分でカッチーンっていうやつ見たぞ。
『さて、全選手が位置に付きました。それではヨーイ、スタートッ!』
結構皆飛ばすんだな。これは俺も急いだほうがいいのでは?
そう思い一番前に出ようとすると俺より前にあいつがいた。
名前なんだっけ?
そういや聞いてなかったな。
「そんなに飛ばして大丈夫なのか?」
「大丈夫だ問題ない。なにせ俺は……」
『今先頭争いをしているのはサッカー部のエース堀元 拓己(ほりもと たくみ)と今女子からの人気が高くなっている鎌田 慧也くんです!慧也くん頑張って!!』
「お前堀元って言うのか」
「なんだよサッカー部のエースを知らないのか?!俺の名前を知らないやつがいるなんて…」
堀元、なんか面白いやつだな。
ていうかよく走りながら一喜一憂できるな。
『さて、そろそろお題が来ますよ!堀元さんと慧也くんは何を引くんでしょう?!お題は最後に本人から発表されます!』
えーっと俺のお題は………。
よし、そろそろ皆に知らせてもいいか。
堀元は…、誰だあいつ。
なんか結構可愛い女子連れてきたけど。
『堀元さんは、彼女でありながらサッカー部のマネージャーをする三輪崎 結衣(みわさき ゆい)さんです』
へーあいつ付き合ってる人がいたのか。
ていうか負ける。
あいつはどこだ?
あたりを見回すとそこに探していた人を見つける急いで駆け寄って俺は声をかけた。
「いた、こっち来て。お題お前だから」
「えっ?!私!?」
「そう、お前」
俺が手を引く後輩は驚きながらもしっかりついてきてくれる。
まずいな、これじゃ追いつけない。
「ちょっと失礼」
俺は後輩に断りを入れて抱きかかえる。
俗に言うお姫様抱っこと言うやつだ。
これなら走りやすい。
そのまま俺は後輩をお姫様抱っこしたまま先頭へと踊りだし無事一位となった。
『1位は慧也くんです!!お姫様抱っこずるい!!まぁ仕方ないことだったので何も言えませんが……それではお題を教えてもらっていいですか?』
「なぁ、俺達の関係言っちゃっていい?」
「ダメって言っても慧也先輩はどうせ言うんでしょ?」
「まぁな。じゃあ言わせてもらうわ」
これを言ったら面倒くさい頃になりそうだかまぁいいか。
「お題は、付き合っている人または今気になっている人です」
『『キャーー!!』』
今回は放送と観客からも黄色い声援が湧く。
「ち、ちなみにそれはどっちですか?」
近くにいた女子からそう聞かれる。
「ん?こいつは黒乃 奈津(くろの なつ)俺の可愛い彼女だ。いじめたりすんなよ?その時は俺が徹底的に壊すからな?」
「ひっ」
ありゃりゃ、ちょっと怖がらせすぎたかな?
まぁ前みたいなことがあると俺がおかしくなっちまうからな。
「鎌田、1位おめでとう。次は負けねえぜ」
「お前が勝つことはねえよ。」
そう笑いながら言って俺は自分の待機席に移動した。
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なんかこう言うの書きたくなったんで書きました。
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後輩と付き合ってることがバレたので、彼女の可愛さを学園中に見せつけたいと思います さらさらじゅぶこ @ahoy
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