第10話 中世最高内閣を作れ・その1
俺の名前は奥洲天成!
今回も女神代行の新居千瑛に呼ばれ、天界のホールに向かった。
お、今回は郁子に鄭和もいるぞ。
久々にメンバー揃い踏みか。
『今回、天界から中世の面々で内閣を作ることになったわ』
内閣?
「内閣って、総理大臣がいて、各種大臣がいる、あの内閣?」
『そうよ』
「中世には存在しないものだよな?」
あぁ、まあ、イギリスは17世紀くらいにはあったと見ても良いのか。
しかし、また、何で唐突にそんなことを?
『作者が山手線内で「徳川家康が内閣総理大臣になったなら」という話の広告を見たので、中世の世界版でやってみようということよ』
あ、安易すぎる……。
『とはいえ、やろうと思っただけで具体的なことは何も考えていないから、散発的に個別大臣から選んでいって、最終的には内閣を揃えようというものよ』
確かに。
国務大臣って15人くらいいるからな。
それをまとめて選ぶとなると、三か月くらいかかりそうだ。
『ちなみに選ぶのは、基本的に日本に即して考えることにするわ。ただ、少子化担当相なんかは中世にはいらないから、外すことになるわね』
確かに中世時代は少子化なんていうのはないな。
乳児の死亡率が高かっただけで、バンバン産んでいたわけだし。
ということは、
内閣総理大臣、総務大臣、法務大臣、外務大臣、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、環境大臣、防衛大臣、内閣官房長官、国家公安委員会委員長あたりか。
「厚生労働大臣は不要ではないですの?」
確かに。
中世では、福利厚生とか労働を制約しようなんて概念はなかったな。
『そもそも候補がいないかもしれないけど、いるかもしれないから外す理由はないわね』
「はいはーい♪」
『何かしら、鄭和?』
「防衛って陸・海・空とあるじゃない? アタシぃ、海軍大臣ならなれると思うんだけどぉ?」
あぁ、確かに中世最強の提督の1人ではあるからな。
でも、指揮官と大臣は違うような気もするが。どちらかというと計画した永楽帝が海軍大臣……
「マイノリティ枠も占めるし、ちょうど良いと思わな~い?」
中世にはそんな枠も無さそうな気がするんだが……
『まあ、その辺りは適当でいいわ。日本にはないけど、宗教関係の大臣なんかもこれぞという人がいれば選んでも構わないし』
なるほど。
オスマン帝国には寄付関係の大臣もいたらしいからな。
そうなると、色々幅は広がるかもしれない。
とはいえ、中世は広いし、世界も広い。
果たしてどんな面々が集まることになるのだろうか。
『とりあえず徳川家康の総理大臣はないと思うわ。話自体にケチをつけるつもりはなないのだけど、正直総理大臣って感じじゃないもの』
はっきり言い切ってしまった……。
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