第47話 買い物デート
「で、具体的に何買うんだ?」
「キリアの好、じゃなくて夏服を買いたいかなって」
何かを誤魔化すように言ったが実際にどうでも良かったのでスルーすることにする。
(アリスの夏服か、全部似合うんだろうな)
いろんなアリスを想像しながら横目でアリスをみる。やっぱり美少女だなと思いつつも悟られぬようにアリスの先を歩く。そして、目的地へと辿り着くとその店の大きさに俺は驚愕した。
「でかいな。ここ」
そこらへんの屋敷なんかより全然大きいショッピングモールのような服屋があった。
「でしょ!この国で1番大きいらしいよ」
命懸けでこの前戦ったとはいえ、まだ高校生だ。オシャレにはやはり興味があり年相応の笑顔を見してくれた。
「早くいこうよ。キリア!」
俺はアリスに手を引かれながら店の中へと入っていくのだった。
「うへ、すっげ」
そんな情けない声が口から漏れてしまうほどどこを見ても、服、服、服!といった感じだった。
「さてと、何を買って貰おうかな」
目をキラキラさせながら服を漁っているアリスを俺は隣でずっと見守っていた。
アリスはその後何着か選び、すごく嬉しそうに俺の方へと振り向いた。
「ねぇ、この中から、私が1番似合ってるやつをキリアが選んで」
「はぁ?」
俺はそんな考えが毛頭なかったのでそんな反応をする。
(だって普通そうじゃ無いか?そういうのは彼氏のやることだろ。最近の女子わかんねぇわ。)
しかし、目をキラキラさせて待っているアリスの提案を断れるはずもなかった。
「わかったよ」
俺は更衣室へと足を運ぶのであった。
「じゃあ、ちょっと待っててね」
俺は更衣室へと入っていくアリスを見送って更衣室の前にある椅子へと腰を落とす。
「何回も言うけど、あの笑顔は反則だよな」
一人そんなことを呟いた。実際にあの笑顔の前だと何も断れなくなる。本当に可愛いからな。
「キリアー、カーテン開けるよ」
一つ目を着たのだろうアリスがゆっくりと開けた
「かっわ、」
思わず可愛いと大きい声で言いそうになった。こんなもん、童貞を殺しにきてるだろ。上は袖が短いシャツで二の腕を見してきて、下は髪の色と同じ蒼色のショートスカートで足を見してきてる。しかもシャツのせいか何かは知らないが胸が強調されてて、やばい!
「うん、すごく可愛いよ」
顔を背けながらぎこちなく伝えた。こんなもん直視をし続けたら本当にまずくなるから。
「ちゃんと顔見て言って」
アリスは俺の顔を掴んで自分の方を見るように持ってきた。そんなことをされたら嫌でも全部が目に入った。
「すごくいいです。」
「どこがかを言って」
少し不機嫌そうなアリス。俺はもうこの状況には耐えられそうなかったので
「シャツの二の腕から出てる腕はエロいし、足もエロい。それでスカートはアリスの可愛さを全面的に押し出してるし、シャツは胸を強調しすぎてエロすぎる!」
俺は思っていること全部を吐き出した。
「あ、ありがとう」
アリスは顔をリンゴより赤く赤面しながら再び更衣室へと戻っていった。
(俺、この後も持つかな。色々と)
若干アリスに引かれたかなと思いつつ、この後の心配をするのであった。
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