第129話
ヘザーが両手を広げた。
そのとたん、壁、床、天井、全ての面にたくさんの映像が映し出された。
ツガイモに抱かれ、暗殺者に殺されて、この部屋で冷たくなった女神たち。その記憶が映像となって、由香里の中に流れ込んでくる。真っ白い床を血に
「ほう。気になる者を見つけたか。どれ、一人ずつ見てみるか。まずは、この女から」
映像が切り
「ハニービーン。この女は、女神を抱いて
ビーに抱かれ体をくねらせ
「二人目は、ナルキッス。こやつもアルキスと同じ、ツガイモでありながら女神殺しだ。はじめは嫌がる女神を強引に抱いて、男の味を、男に抱かれる
映像の中でナルシィは、
「三人目は、チャシュだな。
映像は、チャシュが優しくほほ笑みながら女神と連れ立って歩いているものばかりで、殺されたものはなかった。死に
「そして、最後にアルキス。ツガイモのレアで、たくさんの女神を殺した男。罪深き男」
映像がチャシュからアルキスに切り替わる。それは、そこに映し出されていたのは、緑色の目に栗毛の美男。
アルキスが女神を抱き
「アルキスは、女神を
アルキスは、血を流し
「アルキス。私を殺した愛する男」
ヘザーの記憶が映し出される。
ヘザーがアルキスと熱く抱き合い
「どうだ? これでわかっただろう」
映像が消え、元の白い部屋に戻った。
「私はお前の
パンッ!
由香里は夢から飛び出した。
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