第121話
「ごちそうさまでした」
スープを飲み干し
「んー、おかしいわね」
アイリスが首をひねる。
「何がだよ? って、アイリスおまえ、俺と由香里の話を聞いてんのか?」
「ん、聞いてるわよ。エロの代名詞、歩く
アイリスが不満げに口を
「ムンムンって……。私に色気を求めないでよ。もともとないから。由香りんにはぁウサちゃんがいるからぁ色気も男も必要ないぉ、ってビーが言ってたし」
「ウサちゃん」
チャシュがプッと吹き出して、アズキにジロリと
「んー、それはそうかもしれないれど、それにしてもだとしても、いくらなんでもこれはねぇ」
いつの間にか、部屋の中は
「んー、でもそうねぇ。考え方と見方を変えて、服と髪型と
ふふふ、とアイリスが笑みを
「えっとー、あの、アイリス。それは、色気じゃなくて変装だから」
「変装じゃなくてファッションよ。ファッションショー! んー、
ウサギと猫と由香里が
「俺の服は作るな。
「僕もイヤだよ」
「わたしもちょっと。
アイリスは、由香里をギュッとハグして目を輝かせた。
「遠慮しないで。絶対に作るから。楽しみにしててね! んー、布だけでもいいから石化解けないかしらねー。ん、それじゃあ由香里、また明日ね!」
アイリスは猫を
「布だけ消えて無くなったりしねーかな」
ウサギがため息をついた。
「……しないだろうね」
由香里は、よしよし、とウサギの頭をなでなでしてなぐさめた。
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