第108話
満腹まったり
ビーはクルリと体を丸めると、人から
ウサギが
「ビーは
「おん。いいお」
ビーは由香里の
「おいおい、由香里。人のビーには
「でも、この豹はビーだよ」
由香里はほほ
「由香りんはぁ
「どっちも怖いよ。猛獣は身の危険を感じるし、人は心の危険を感じるから」
「心の? 何でだ?」
「由香りんはぁ人が嫌いなのかぉ?」
「というより苦手かなぁ。人は
由香里は目の前に広がる暗い
「……ナルシィの話もびっくりした。全然知らなかったし、気づきも思いもしなかった。……
「葬式?」
「うん。祖父母の。私の知らない
「そこがぁ
「……面倒な
「そうだぉ。360度ぐるっと見回すとぉきれいだぉ」
ビーがゴロゴロと由香里に頭をこすりつけた。由香里は美しい豹の頭をなでながら、空を見上げた。頭上には満点の星が広がっていた。
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