第85話
「いい子ぶるではないぞ、由香里。不死の樹海で多くの者を殺した。その手で
息を
「殺さず、など
そう言いざまナルシィは剣を
「うむ。由香里、逃げてばかりではいつか
「……取り込まれる?」
ナルシィは声のした方を見たが、由香里の姿は
「うむ。由香里がこの本の中で戦った相手は
「……ナルシィは殺されたいんですか? 自殺するのは怖いから弟子に、ですか?」
さっきとは別の場所から由香里の声がした。
「むぅん。
「……私にも殺しに夢中になれって事ですか? 快楽殺人の
「むぅん、違う。武術は逃げる術ではなく、殺す術だ。それを学んだ
ため息とかすかな足音がして、由香里が出てきた。ナルシィに
「うむ。
「決めた。ナルシィを殺さずここを出る」
「うむぅん」
ナルシィは耳を疑った。
「この本に取り込まれても、ナルシィを殺して外に出ても、私が
ナルシィは目を
「むぅん。正気か、由香里。殺さずに、わしに勝てると思っておるのか。わしが
由香里はナルシィと目を合わせたまま、何も答えない。
「むぅ。その
ナルシィの全身から
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